今、京都のお取り寄せシーンは百花繚乱(りょうらん)。以前はWEBショップなどなかった老舗も名店も、コロナ禍を経て、家庭の食卓に手軽に取り入れられるメニューのお取り寄せをスタートしました。お祝いや行事などハレの日にいただきたい豪華なお取り寄せもありますが、普段の食卓をランクアップする、「ケの日」にぴったりの名店の味があることをご存じですか? 今回は、カジュアルながらも味は一流の、名店のお取り寄せをご紹介します(各品、別途送料がかかります)。
■暮らすように、小さな旅にでかけるように、自然体の京都を楽しむ。連載「京都ゆるり休日さんぽ」はそんな気持ちで、毎週金曜日に京都の素敵なスポットをご案内しています。
和食のこころをラーメンに 老舗料亭の挑戦
南禅寺境内の茶店として始まり、創業450余年の歴史を誇る料亭「瓢(ひょう)亭」が「ラーメン」を発売したというニュースは京都中を驚かせました。「瓢亭」といえば、文人墨客(ぼっかく)も愛した朝がゆや「瓢亭たまご」、旬の素材と伝統の技を巧みに取り入れた京懐石が名物。コース料理をいただけば平均3万円という、京都の人でも「いつか」と憧れる老舗料亭です。
「コロナ禍を経て、ご家庭で食事をする機会が増えました。『日々の食事をより楽しいものに』という思いで、若手を中心に意見を出し合った結果、挙がったのがラーメンでした。ラーメンなら、子どもからお年寄り、忙しくて時間がない時でも楽しめるはず、と」
そう話すのは、15代目当主・髙橋義弘さん。家庭で再現しやすくも、見た目、味、食感と五感を豊かに刺激する要素をふんだんに盛り込み、「さすがは瓢亭」とうならせる逸品に仕上げました。スープのだしは、懐石料理で使う明石鯛の骨を丁寧に天日干しし、香味野菜とともにじっくりと煮出したもの。コシのある麺に澄んだ味のスープがほどよくからみ、八丁みそを仕込んだ鯛型の焼き麩(ふ)がアクセントと遊び心を添えます。その一杯に凝らされているのは、まぎれもなく老舗料亭の和食の神髄。
「ミールキットになっているので、ご家族や親しい人と、作る過程も楽しんでいただけたらと思います。当初はオンラインショップを持っていなかったので、発売にあたり、クラウドファンディングで全国から励ましのお声をいただきました。ラーメンを通して、和食の持つおいしさと余韻にひたっていただけたらと思います」(髙橋さん)
瓢亭(オンラインショップ)
https://hyoteionline.thebase.in/
ちりめん山椒とぎっしりナッツの意外なコンビ
おつまみにもおやつにも、和にも洋にも自由に合わせられると評判の「料亭のちりめんナッツ」は、1856(安政3)年創業の老舗料亭「下鴨茶寮」の手土産。京都通としても知られる放送作家・小山薫堂氏がオーナーとなり、数々の「おもたせ」や手土産を提案する同店のラインナップの中でも不動の人気の一品です。
ナッツやドライフルーツを一口サイズにころんと丸め、ちりめんじゃこ、山椒(さんしょう)といった京都の味覚をアクセントに加えています。洋の素材をベースにふわりと和のエッセンスが香り、日本酒ともワインとも相性良し。ぎゅっと詰まったナッツは一粒でも食べ応えがあり、ちょっとしたおやつとしても重宝します。
下鴨茶寮
https://www.shimogamosaryo.co.jp/shop/
鍋で温めるだけ 主人力作のだし香るもちもちうどん
「京うどん」といえばふんわり軟らかい麺が主流ですが、こちらはしっかりコシがありつつもちもちとした食感で、うどん通をもうならせる逸品。建仁寺門前に店を構え、数寄屋建築の情緒あふれる空間で気鋭の京料理をふるまう「祇園末友」のお取り寄せです。
季節の食材と料理人の感性を凝らした鍋セットや棒鮨(ずし)などスペシャルな献立もそろうなか、気になる存在が「冷凍京うどんセット」。手頃な価格とスープ・麺・具材が一つになった手軽さで、名店の味を体験しない手はありません。
太めでつるり、もちもちとした独自の食感は、コシのある麺好きの主人・末友久史さんのこだわり。京うどんの定番である「きざみきつね」や「牛肉とごぼう」、本格スパイスとだしの調和がクセになる「カレーうどん」、白みそを使った「豚と玉ねぎ」と、4種それぞれに個性が際立ちます。封を開けたらそのまま鍋に入れ、温めるとできあがりというクイックスタイルも大助かり。お取り寄せでも上品な味と温かい料理をいただけるので、「ふだん使いの献立で京料理を身近に感じていただけたら」という作り手の思いが、しみじみとしみわたります。
末友(オンラインショップ)
https://gionsuetomoec.stores.jp/
親しみのある献立だからこそ、名店が手がけるとひと味もふた味も違う。価格も手頃で、チャレンジしやすいことも魅力です。お取り寄せで料理人の腕と和食の奥深さにふれたら、次に京都を訪れたときはぜひ、カウンターで「ハレ」の京料理を堪能してみてください。
BOOK
大橋知沙さんの著書「京都のいいとこ。」(朝日新聞出版)が2019年6月7日に出版されました。&Travelの人気連載「京都ゆるり休日さんぽ」で2016年11月~2019年4月まで掲載した記事の中から厳選、加筆修正、新たに取材した京都のスポット90軒を紹介しています。エリア別に記事を再編して、わかりやすい地図も付いています。この本が京都への旅の一助になれば幸いです。税別1200円。
からの記事と詳細 ( 老舗料亭のラーメン、おつまみ…手軽に一流の味お取り寄せ - 朝日新聞デジタル )
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