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Monday, February 10, 2020

ティックトック運営会社がモバイルゲーム参戦 テンセントの牙城に挑む - SankeiBiz

 動画共有アプリ「Tik Tok(ティックトック)」を運営する中国のバイトダンス(字節跳動)が、IT大手の騰訊控股(テンセント)ホールディングスの牙城、ゲーム市場に殴り込みをかける。関係者が明らかにした。今春にもゲーム2本が国内外で発売される見通しだ。

 バイトダンスはこれまでに数本のカジュアルゲームをヒットさせてきたが、これらによる収入のほとんどがもうけの薄い広告収入。このため、アクション系などの本格的ゲームへと大々的に戦略を変更し、ゲーム内で武器や特殊能力などの購入に大金を投じるプレーヤーに焦点を絞ることで、継続的に収益を得られるようにしたい考えだ。

 収入源の多様化へ

 ゲーム市場の収益はモバイル分野最大で、10年以上にわたりテンセントの独占状態が続いている。同社は世界最高の人気を誇る3つのマルチプレーヤー・モバイルのゲーム「PUBGモバイル」や「コールオブデューティ」「王者栄耀」を保有。これらは無料で始められるものの、ゲーム内のアイテム課金制度が同社の大きな収入源となっている。

 バイトダンスの本格ゲームへの戦略変更は、中国経済が低迷し、米議会がティックトックが集めた情報を中国政府が利用している恐れがあるとして警鐘を鳴らす逆風の中で、収入源を多様化することになる。同社は有料の音楽アプリをアジアで試験運用中で事業の多様化にも余念がない。

 同社は本格ゲームについては経験が浅いものの、ライバル会社からの経験豊かな人材を引き抜くことでこれを補う。この数カ月は大規模な人員募集に加え、内々にゲーム開発会社を買収し同業他社からトップ人材を引き抜くなどで1000人余りのチームを構築、市場進出の旗振り役となるゲーム部門を急ピッチで立ち上げた。

 テンセントの牙城に挑む備えは人材の引き抜きにとどまらない。中国公開会社登録情報によると、バイトダンスはこれまでに、深極智能科技などのゲーム開発スタジオを丸ごと買い取ったほか、ポータルサイトの網易の中心的ゲーム開発チームを一括して雇用した。

 アジア専門のゲーム調査会社ニコ・パートナーズのアナリスト、ダニエル・アフマド氏は「バイトダンスは経験豊かな開発者や人材を取り込み、世界に広がる圧倒的ユーザー基盤と投資で今年、ゲーム分野を大きく攪乱(かくらん)する可能性がある」と指摘する。

 同社は他にも大規模な人員募集を行っており、ブルームバーグの調べでは、インフルエンサー担当者や独自開発ゲームの配信責任者、海外拠点のマーケティング人材などの採用を行っている。また中国の人材サイト拉勾網には先月、北京、上海、深セン拠点の製品管理者から3Dキャラクターデザイナーまで10件を超える募集職種が掲載された。

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February 11, 2020 at 05:10AM
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