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Thursday, August 27, 2020

新型コロナウイルスがマイノリティに及ぼした影響は、統計データからは見えてこない(WIRED.jp) - Yahoo!ニュース

新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、サンフランシスコは8月に入っても閑散としている。ただ、ヒスパニックやラテン系の住民が多いミッション地区では、地下鉄の駅のそばに行列ができていた。これらの人々は電車を待っているのではなく、感染検査を受けるために並んでいるのだという。 次のパンデミックに備えるために、「都市のあり方」を見直す好機がやってきた BART(ベイエリア高速鉄道)の「24th Street」駅の外に設置されたテントでは、近くのカリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)のスタッフが検査を実施していた。ミッション地区のように低所得者やマイノリティの人々が多く住むエリアでは新型コロナウイルスの影響は非常に大きいが、こうしたことはデータには表れにくい。 米国では医療格差は長年にわたる問題だが、新型コロナウイルスによって状況がさらに悪化している。低所得者層やマイノリティの人々は一般的に医療面でのニーズが大きいが、仕事や育児による制約、費用が払えないといった理由で十分なケアを受けられない場合が多い。 同様の理由で感染検査も受けられない人が多くいることから、コミュニティ内で新型コロナウイルスがどこまで広がっているか知ることは困難だ。また、低所得者層やマイノリティへの影響を調べることを目的とした公衆衛生プログラムも少ない。 ノースイースタン大学教授で疫学者のサミュエル・スカルピノは、「わたしたちの現状理解と今後の見通しには、信じられないほど大きな認知的ゆがみがあります」と説明する。ミネソタ大学感染症研究・政策センター(CIDRAP)が7月に発表したレポートでは、マイノリティ集団における影響についての調査が不十分であるために、効果的な感染対策が実施できない可能性があることが指摘されている。

調査結果に見えたゆがみ

州政府からの申告に基づく政府の統計では、5月末までの感染者数のうち半分以上は人種や民族が特定されていない。CIDRAPのレポートの作成に携わった疫学と地域保健の専門家アンジェラ・ウルリックは、「このデータがないと、どこで対策を打てば最も効果的なのか判断することが難しくなります」と語る。 やはり7月に発表された別の研究では、インフルエンザの監視・報告をする「ILINet」でも、統計処理の結果に社会経済的なゆがみがあることが明らかになっている。この研究は、インフルエンザと似た症状が出る新型コロナウイルスの感染状況を追跡するために実施された。 スカルピノは、2012~17年の5年間のインフルエンザによる入院者数の予測がどれだけ正確だったかを調べた。対象となったのはテキサス州のダラス・フォートワース複合都市圏である。郵便番号からデータを分析したところ、平均世帯所得が最高の地区では予測の精度も高かったが、所得が最も低い4分の1ではかなり不正確だったという。スカルピノは「どこでも同じようなパターンになるはずです」と語る。 サンフランシスコのミッション地区は、市内でも平均所得が最も低いエリアのひとつで、新型コロナウイルスの感染拡大の震源地となった。地元のNPO「Calle 24 Latino Cultural District」を率いるスサナ・ロハスは、パンデミック(世界的流行)の早い段階で、原因不明の感染症に苦しむ人の多くがラテン系であることに地区のリーダーやUCSFのスタッフが気付いていたと指摘する。

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