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Tuesday, November 3, 2020

「上級国民」への異常バッシング、日本で「加害者叩き」がここまで過熱する理由(現代ビジネス) - Yahoo!ニュース

「家族も死刑」と大バッシング

 2人が死亡、9人が重軽傷という重大な結果をひきおこした2019年4月19日の池袋暴走事故。10月8日、東京地裁での初公判で、自動車運転処罰法違反(過失運転致死傷)に問われた被告人(当時87歳)は、「車に何らかの異常が生じた」と無罪を主張した。それが「反省していない」として、ネットやメディアでの大バッシングとなっている。 【写真】 20代女性と早朝ゴルフで「暴走ひき殺し」超有名弁護士・78歳の転落  被告人の家族から相談を受けた、加害者家族支援団体WOH理事長の阿部恭子さんが、家族の様子をつぎのように明らかにしている。事故後、「ネット上では『死刑にすべき』といった厳しい批判や被告人への罵詈雑言で溢れ、被告人の自宅にはいやがらせの電話や手紙が届くようになった。バッシングは被告人だけにとどまらず、『家族も同罪』『家族も死刑』という書き込みもあった」、と(「現代ビジネス」2020年10月9日)。  日本ではとくに重大犯罪がおかされた場合に、加害者のみならず、その家族に対しても「家族は責任をとれ」との苛烈なバッシングがおき、家族は「世間」への謝罪を強いられる。これを当然だと思う向きもあろう。しかし不思議なことに、欧米では加害者家族への苛烈なバッシングはほとんどみられない。  例えば、1998年に米アーカンソー州のミドルスクール(中学校)で銃乱射事件がおきたときに、加害少年の名前が公表されたために、母親のもとに全米から電話やダンボール2箱分の手紙が殺到した。日本のテレビの取材に実名・顔出しで応じた母親は、手紙の中身を問われて「全部励ましです」と答えたという。  驚くべきことだが、未成年者の凶悪犯罪である。日本だったら家族の実名・顔出しはゼッタイにありえないし、届く手紙はいやがらせか脅迫であろう。これが明らかな人権侵害や犯罪であっても、家族は沈黙を強いられる。いったいなぜそうなるのか?   私にいわせれば答えは簡単で、それは日本独特の「世間」が存在するからだ。「世間」は『万葉集』の時代から存在し、そこに沢山の「世間のルール」があるために、これが日本人を縛る強い同調圧力を生み出してきた。じつは「世間」にあたる人的関係は、11~12世紀までは欧州にも存在したのだが、主にキリスト教の浸透などの理由によって「世間」が否定され、その後社会(society)に変わった。  日本には明治期の1877年頃にsociety が輸入され、これが社会と翻訳されたが、伝統的な「世間」が解体しなかったために、現在でも社会はタテマエにすぎない。社会を支配するルールは端的に「法のルール」であるが、場合によっては、ホンネとしての「世間のルール」が、タテマエとしての「法のルール」を陵駕することがしばしばある。  「法のルール」が支配する欧米の社会では、犯罪はおかした個人のみに帰属するから、家族であっても一切の責任はないと考える。ところが伝統的な「世間のルール」が支配する日本においては、江戸時代の連座・縁座責任がそうだったように、家族も責任を負わなければならない。これが、現在でも加害者家族が「家族も同罪」「家族も死刑」とバッシングされる理由である。

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