岐阜県内で今年度、ツキノワグマの目撃情報が相次いでいる。餌であるブナやコナラが凶作とされ、人里に出没しているとみられている。専門家は餌不足のシーズンは冬眠が遅くなる傾向があるとして、年末年始も特に早朝や夕方の山際に警戒するよう呼びかけている。
同県多治見市の虎渓山永保寺周辺で、クマを目撃したという情報が市や県警多治見署に寄せられたのは11月10日午後。「寺の参道で見た」「近くの路上にいた」との内容だった。
現場は、県立多治見北高校や民家が並ぶ住宅街で、同署はパトカーで巡回した。近くで飲食店を営む女性(88)は「辺りでクマを見たことはなく、出没は怖い」と話す。
同県高山市では、市中心部に近い住宅地で出没情報が相次いだ。JR高山駅から約1・5キロ離れた同市上岡本町で、庭先でクマと遭遇したという女性(85)は「朝に外に出たら、自宅裏の石垣の上にクマが座っていてびっくり。慌てて家に戻り窓から見たら、草むらに頭を突っ込んで何か食べているようだった」と振り返る。
県などによると、クマは冬眠前、脂肪を蓄えるため、餌を求めて活発に活動する。しかし、主な餌となるブナやミズナラ、コナラなどのドングリ類は年によって豊凶のサイクルがあり、凶作の年は、餌を求めてクマが人里に出没し、目撃情報が増える傾向がある。
ドングリ類が軒並み凶作とされた昨年度の目撃情報は過去10年で2番目に多い853件だった。今年度もブナとコナラが凶作、ミズナラが並作とされており、目撃は10月末までに556件。前年同期比160件減だが、過去10年では3番目に多い。
7月、同県山県市で猟友会の60歳代男性が、シカを捕獲するために設置したわなに引っかかったクマを発見。右肩をかまれるなどしてけがを負った。9月には、愛知県から岐阜県揖斐川町に星の観察に訪れていた50歳代男性が、山の茂みで遭遇。右頬を爪で引っかかれ、軽傷を負っている。
目撃エリアは飛騨地域が多いが、岐阜大学応用生物科学部の浅野玄准教授(野生動物医学)は、「森林環境が整っている本県では、広い地域にクマが生息しており、どこにいてもおかしくないという意識で行動すべきだ」と警鐘を鳴らす。
浅野准教授によると、餌が不足している年は、例年よりも、冬眠時期が遅くなる傾向にあるため、少なくとも12月末までは注意が必要だという。特に、早朝や夕方に、人里周辺でクマが目撃されるケースが多く、同時間帯は山際での散歩を控えたり、複数人で行動することを心がけるべきだと訴える。
県は、クマを人里に近づけさせない方策として、生ゴミを畑の近くに置かないよう呼びかける。
また、クマは警戒心が強く、むやみに人を襲うことはないが、ふいに遭遇してしまった場合は、クマも驚いて身を守ろうと人を襲ってくるおそれがある。特に、子を連れた母クマは、子を守るために、血気盛んなことが多いという。
このため、県は「山やその周辺では鈴を鳴らすなどして音を出し、自分の存在を知らせることも大切」としている。
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December 05, 2020 at 11:45AM
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クマ、年末年始も早朝や夕方に警戒を…餌不足だと冬眠遅い傾向 - 読売新聞
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