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Thursday, May 6, 2021

徳島の味 一皿に凝縮 - 読売新聞

 四国各地の料理を紹介する「四国キッチン」。今回は、徳島県の家庭で、節句やお祭りなどでよく登場する「かきまぜ(ばら寿司)」です。甘く煮た金時豆が入るのが特徴。ユズの香りがさわやかな酢飯に、県特産のレンコン、ニンジンを煮た具材も入り、一皿に徳島の味が凝縮しています。(斎藤七月)

<1>酢飯の準備

 研いだ米を炊飯器で炊きます。合わせ酢は、ボウルにユズ酢、砂糖、塩を入れて混ぜます。すし酢でも代用できます。

<2>具材の下準備

 干しシイタケは200ccの水で戻します。水気を絞り、軸を切り落として、千切りに。戻し汁150ccは取っておきます。

 コンニャクは臭みをとるため、湯通しして、短冊切りに。ちくわも小口切りにします。流水で洗った足赤エビは、頭と尾を落として殻をむき、背わたを除いて、好みのサイズに切ります。

 ニンジン、レンコン、ゴボウは洗い、好みのサイズに薄切りにします。栄養価も高く、香りも良いので皮のままでもよいですが、苦手な人は皮をむいてもよいでしょう。

<3>具材の調理

 鍋に戻し汁150ccと砂糖、薄口しょうゆ、酒を入れて中火で火にかけます。沸騰したら、下準備した具材を入れます。再び煮立ったら、弱火で10分煮て、火から下ろして冷まします。

<4>混ぜる

 ご飯に合わせ酢を加えて、切るように混ぜます。好みで、白いりゴマやユズの皮の千切りを加えます。ダイダイやスダチなど季節のかんきつ類でもよいでしょう。さらに、煮た具材、金時豆を混ぜます。最後に塩ゆでして細切りにしたキヌサヤと錦糸卵をちらすと完成です。

 教えてくれた食研究家で料理教室を開く大杉まやさんによると、「かきまぜ」は、徳島では米の自給率が低く、たくさんの具材を入れて補ったのが始まり。貴重だった砂糖を使い、甘く煮た金時豆を入れて、ご馳走ちそうにしていた。地域によっては山菜やタケノコを入れることもある。

 今回の具材は徳島県が生産量全国1位の春夏ニンジン、生産量全国3位のレンコンなど。また、種菌メーカー「高野きのこプラント」(徳島市上八万町)が開発したブランドシイタケ「天恵●」を天日干しした干しシイタケも使用。シイタケのうまみが濃く、えぐみがないのが特徴という。大杉さんは「地産地消の観点からもおすすめの一品。たくさん野菜も取れて健康的にも良い」と話す。

 ■材料(4人分)=米2合/合わせ酢(ユズ酢50cc、砂糖15グラム、塩ひとつまみ)/板コンニャク5分の1枚/ちくわ1本/レンコン4分の1本、ゴボウ5分の1本、干しシイタケ3枚/ニンジン4分の1本/足赤エビ1~2匹/砂糖大さじ2杯、薄口しょうゆ大さじ2杯、酒大さじ1杯/白いりゴマ大さじ1杯/ユズの皮少々/金時豆(市販)50グラム/キヌサヤ4枚/錦糸卵(卵2個/塩ひとつまみ/砂糖少々/片栗粉小さじ5分の1杯、油小さじ2杯)

●=草冠に姑

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