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Thursday, June 3, 2021

日本人、タイでトマト作り 味にこだわりブランド化 - SankeiBiz

 タイで邦人がトマト作りに奮闘している。2015年、首都バンコクにジャパン・アグリ・チャレンジを立ち上げた30代の迫田昌さん。厳しい気候で生産を続け、多くのスーパーに並びホテルや飲食店で提供されるブランドに成長した。「タイでトマトは『嫌いな食べ物』とされてきたが、それはおいしいトマトがなかったから」。味のイメージを覆そうと、さらなる販路拡大を目指している。

 バンコクの高級スーパーに並ぶ鮮やかな赤色のミニトマト。健康的で美容効果も高いトマトの特徴を表すためブランドは「びじんトマト」と名付けた。

 14年にラオスで初めて田植えを経験した。農業の楽しさに取りつかれ「一生やっていこう」と決意。当初はイチゴの生産を考えたが、タイでトマトは「おいしくない」と評されることが多いと気付いた。「本当はおいしい野菜だと知ってもらいたかった」と振り返る。

 高温多湿のタイは、トマト栽培に適しているとはいえない。豪雨でハウスが全壊したり、害虫で苗が全滅したりと苦い経験もした。今は寒暖差がある北部チェンライ県の高地などに農園を持つ。

 昨年1月にはシンガポールへの輸出を開始。新型コロナウイルス流行に伴う飲食店などの営業制限で、収穫したトマトの多くが販路を失った。それでも新規開拓や加工食品の開発に注力し収支を改善。今後はマレーシアや香港への拡大も狙う。

 バンコクで日本料理店を経営するサンヤ・トゥラジットさんは「タイのトマトは甘みが少ないが、びじんトマトはトマトそのものの味が生きている」と絶賛する。

 品質、生産量ともに東南アジア一を目指し、トマトの総合商社を築くのが夢だ。「そのためにまず、タイで『トマトといえばびじん』といわれるようにしたい」と迫田さんは力を込めた。(バンコク 共同)

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