コロナ禍に関連する解雇や雇い止めなど「コロナ解雇」が社会問題となるなか、関東・東日本で店舗を展開する外食関連企業勤務・Aさん(30代)は最近、年上の部下のBさん(40代)に解雇を言い渡した。その理由は、業績の悪化などではない。会社のカネを着服したからである。 「新型コロナウイルスのせいで会えなくなった国際恋愛の彼女に送金するため、だそうです」 Aさんが言う。そして気だるそうな溜め息をつき、「言い換えれば、これから会える見込みのない女性に大金を貢いでいた、ということです」と、告げた。
着服を見抜いた本社社員Aさん
Aさんから見たBさんは部下ではあるが、同時に先輩である。Aさんが入社した際の初めての上司がBさんだった。つまり、AさんはBさんを追い越して出世したということでもある。 「もちろん、Bさんに対する恩はあります。それも、とんでもなく大きな恩です。だから着服が発覚した時、私はその分を自腹で補填しようとしました」 これは会社の業種問わず言えることだが、着服とは何気ない偶然から発覚することが多い。今回の場合、Bさんが責任者を務める営業所の機材が故障したことがきっかけだ。動かなくなった機材はもちろん修理しなければならないが、この会社では「どのような経緯で機材が故障したのか」を必ず調査する。 そのためにBさんの営業所に本社社員、即ちAさんがやって来た。 「ちょっと驚きましたね。汚かったんですよ、営業所が。ロクに掃除をしている様子がないんです。Bさんはここまでズボラだったのか、と思いましたね。そして、何というか……ああ、これは何かまずいことをやってるなと察してしまったわけです。直後、私はBさんに“帳簿を見せてください”と言ってました」
隠蔽か、報告か
Aさんの勘は当たった。帳簿と実際にあるカネを照らし合わせてみると、大きな差がある。Aさん曰く、その額は「ウン十万円」だという。 「帳簿との差が100円とか200円くらいなら、まあたまにあることです。しかし、ウン十万円だとさすがに見過ごせません。バレるのは時間の問題です。いやもう、悩みましたよ。私がそのウン十万円を出して揉み消してあげるか、それとも本社に報告するか……。結局、後者を選びました」 その後、本社からBさんの営業所に内部監査が入る。同時に、Aさんにも監視がついたという。 「本社は私の性格をよく知っていますから。実際、このことを隠蔽するかどうかで悩んでいたわけですし」 下手な温情を発揮しなくて本当に良かったと、Aさんは頭を抱えた。
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