【動画】関西の夏の味「ひやしあめ」。ひやしあめの素を製造する岩井製菓(京都符宇治市)を訪ねた=才本淳子撮影
蒸し暑い日が続きます。「ひやしあめ」の季節です。関西ではなじみがあっても、関東ではいま一つ。いったい、なぜ。
「まんまんちゃんあん(仏様に手を合わせるの意。主に関西で使われる幼児語)してから、ひやしあめ、飲もうか」
お盆に京都の祖父母の家にいくと必ず勧められたあの一杯。一升瓶に入った琥珀(こはく)色のとろりとした液体を水で薄め、それを冷蔵庫で冷やして、祖母が「おいしいえ」と大事そうに飲んでいたっけ。
関西では夏の飲み物として、なじみ深い「ひやしあめ」。一般的に麦芽水飴(ばくがみずあめ)とショウガが入っていて、優しい甘さとショウガの香り、ほどよい辛みが特徴だ。冷やしたものは「ひやしあめ」、温めれば「あめ湯」になる。かつては、体が冷える海水浴場やプールで定番の飲み物だったとか。
関西では蒸し暑くなる頃、スーパーの棚にパック入りや瓶入りが並ぶ。自動販売機でも買えるし、商店街のジュースサーバーでも時々見かける。自分の好みに薄めて飲むものもある。飲料メーカー「サンガリア」(大阪)の「ひやしあめ」は、缶入りで、裏返すと「あめゆ」の文字。リバーシブルのデザインで、ホットでもコールドでも対応可能、というわけだ。
だが、この光景、関東では当たり前ではないらしい。
2017年に放送された、京都・大阪が舞台のNHKの朝ドラ「わろてんか」。「冷やこいひやしあめ、どないですか」と、瓶に入ったひやしあめを板状の氷の上で転がして売るシーンが映し出されると「謎の飲み物」として、ネットがザワついた。
テレビや雑誌で時々、紹介さ…
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