近年、俯瞰(ふかん)力の重要性が高まっています。元々はビジネスの世界で注目されていたスキルではあるものの、勉強や受験などあらゆるシーンで役に立つことが指摘されるようになりました。一体、俯瞰力とはどのようなもので、なぜ必要となるのでしょうか。子どものころからの鍛え方と合わせてご紹介します。
俯瞰力とは?どんな力のこと?
俯瞰力とは、物事や事態、思考を全体的に眺めることができる力のことです。「俯瞰」とは、高いところから広い範囲を見下ろすことで、「鳥瞰(鳥のように空から見下ろすこと)」とほぼ同じ意味。俯瞰力は、全体像をとらえる力ともいえるでしょう。 俯瞰と間違えやすい言葉としては「客観」があります。両者の違いは、客観が第三者の立場に立って見ることであるのに対して、俯瞰は誰の立場にも立たず全体をフラットにとらえて見ているということ。俯瞰は、なんのバイアスもかけずに全体像をつかむ視点であるため「神の視点」と形容されることもあります。 【俯瞰力はなぜ必要か】 物事を俯瞰して見れば、見渡せる範囲が広がります。すると、狭い視点に立っているだけでは気づかなかった情報にも気づけることとなり、問題解決にも生かすことができるようになるでしょう。 もし、俯瞰力が発揮されないと視野が狭く自分本位に陥ってしまうはずです。他人の考えや立場を理解することもできず、感情的になってしまうこともあるかもしれません。 以上の点から、俯瞰力は問題解決のために欠かせない力だと言われています。
俯瞰力はどんなときに役立つ?
俯瞰力は、特にビジネスシーンにおいて重要性が指摘されています。しかし、ビジネスのみならず人生のあらゆるシーンで役に立つものです。全体をとらえるスキルであることから、子どもにとっても、日々学習やテスト勉強、進路選択、人間関係とあらゆるシーンで生かすことができるでしょう。そのため、俯瞰力は、子どものうちから鍛えておくことがポイントです。 お子さまのどのようなシーンで俯瞰力が役に立つのかを見ていきましょう。 【テスト勉強や受験勉強】 俯瞰力があると、テスト勉強や受験勉強に欠かせない逆算して計画を立てることが迷わずできるようになります。自分の学習状況と目標との距離をつかみ、自分の得意不得意や特性も踏まえて、どう勉強していくかを計画する。計画通りに学習が進捗しているかを適切に判断・評価し、軌道修正する。俯瞰力に基づいた行動で、着実に成果を出すことができるようになるでしょう。 【応用問題を解くとき】 応用問題を解く際には、一問一答のような知識問題とは異なり、複数のプロセスが求められます。特に算数や数学の図形問題などではその傾向が顕著。そういった問題を解く際には、解法の手順を俯瞰して考えることが必要。頭の中で全体像を描いて先回りしながら試行錯誤することで、正しい解答が導き出されます。複数のプロセスが求められる問題であればあるほど、俯瞰力の有無が物を言うこととなるでしょう。 【友人関係や他者とのコミュニケーション】 俯瞰力は、円滑な人間関係の構築にも役立つものです。俯瞰力を発揮して、相手や様々な人の立場や考えの全体像を理解することで、フラットな視点で最適解を見つけ出せるようになります。これは、行き違いやトラブル対応を解消することにも役立つでしょう。 【将来の仕事、ビジネスシーン】 俯瞰力は、ビジネスシーンでもリーダーに求められる必須の素養であることが指摘されています。ビジネスの場では、利害関係者が多数いるもの。そういった中で、全ての関係者の意見・立場をふまえ、調整力を発揮しながら物事を推進していく役割を果たすには俯瞰力が欠かせません。しっかりとした俯瞰力を兼ね備えた社会人であれば、日本だけでなく様々なバックグラウンドを持った人とプロジェクトを進める未来のグローバルなビジネスシーンでも、存在感を発揮できるようになるでしょう。
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