2021年に開催された東京五輪開会式の演出でも注目を浴びた「ピクトグラム」は、言葉が違う国の人々にも同じように容易に理解できる「図記号」として世界各国で広く活用されている。 【写真多数】世界80都市から収集したユニーク過ぎる「ピクトグラム」を見る しかし、1960年代まで各国で統一的な規格は存在しておらず、また、今も規格がさまざまであるため、世界には国の“らしさ”があふれる数多くのピクトグラムが存在する。ここでは、駅や空港のサインデザイナーである児山啓一氏が世界26か国80都市のピクトグラム約1000点の写真を収録した『 世界ピクト図鑑 』(BNN)の一部を抜粋。ユニークなピクトグラムの数々を紹介する。 多種多様! 世界各国のピクトグラムを見る ◆◆◆
非常口は世界共通ではない
ISO(編集部注:国際標準化機構)のピクトはボーイング787 にも採用された、と喜んでいたところ、米国では赤文字のEXITになっていてがっかりした。エアバスではドイツの規格DINによるものか、頭が半分胴体に埋まった図形が使われていた。 非常口はISO、DIN、米国の赤文字の3種類に大別され、それぞれの国で選択使用されている。危険や火事ということで赤色が使われることは分かるが、様々な試験で有効性が確認された緑色に統一してもらえれば、安全性が増すように思う。形は問わない。
世界のいろいろな非常口
「形が自由でも緑色なら非常口と分かる」の実験のような場所がパリにあった。ジャカルタのショッピングモールでは階段を転げ落ちるように避難する姿が緊迫感を伝える。 ところでニューヨークの地下鉄は出口を赤色で表示しているので、通常の出口と非常口が重なってしまう。これについては安全性が増すという考え方と別にすべきという考え方が拮抗していると聞く。 JFKでは将来、非常口の緑と揃えるために地上交通出口関連の誘導を緑地にしたが、非常口が赤のままではその理論が成立していない。
公共空間の禁止ピクト
公共空間では、壁や柵に登るなど危険な行動の禁止と、動物を含む自然に対する禁止行為がピクト化されている。動物は、ハトへの餌やりなど動物に害を与えないようにするピクトと、自分自身がけがをしないためのピクトがある。 チェスキー・クルムロフの熊園はそのよい例だ。ウィーンの公園の7連発リボルバーのようなピクトは、やさしい色づかいと穏やかな表現で、公園の雰囲気と程よく調和している。シェーンブルンの3連ピクトはすべて禁止なのだが、管理者が異なるので形も異なる。
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