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Saturday, December 4, 2021

ドイツ式の味知って 福生の大多摩ハム ネットで資金募る - 東京新聞

クラウドファンディングの返礼品として送られるソーセージの試作品=福生市で

クラウドファンディングの返礼品として送られるソーセージの試作品=福生市で

 ドイツの伝統的なハム作りの製法で生産を続ける福生市の食品メーカー「大多摩ハム小林商会」が今月、創業九十周年を迎えるのを記念して、初めてネットで資金を募るクラウドファンディングを行っている。支援金は製造方法の継承に生かすなどしていく。今月一日の初日だけで当初目標額五十万円を達成する好評ぶりで、担当者は「守ってきた伝統の味を多くの人に知ってもらいたい」と話す。(佐々木香理)

 クラウドファンディングの設定支援額は千円〜五万円台。十六種類のコースがあり、返礼品として同社のハムやソーセージ、直営店で使える食事券などが送られる。現在、目標額は二百万円に上げている。製法の継承のほか、一部はNPO法人「東京こどもホスピスプロジェクト」(昭島市)に寄付する。

 大多摩ハムは一九三二年、ドイツ人技師に学んだ小林栄次さんが品川で前身を創業。第二次世界大戦中に空襲の被害を受け、戦後、福生市に移転した。

 本場ドイツと同様、卵や牛乳由来の素材など肉以外のタンパク質を加えず、温度や湿度の細かな管理を必要とする「直火(ちょっか)式」と呼ばれるくん煙方法で製造する。創業以来のこだわりに、販売促進室の小林和歌子さんは「原料のコストや時間はかかるが、香りの良さと肉のうまみが引き立つ」と強調する。

 これまで小売店や学校給食への提供など、都内での流通が中心だった。コロナ禍で家で過ごす時間が増える中、無添加や安全性といった食へのこだわりも高まっていると考え、クラウドファンディングを足掛かりに、他地域での販路開拓も期待する。

 クラウドファンディングは二十九日まで実施予定。詳細は同社HPから。

「直火式」のくん煙方法(大多摩ハム小林商会提供)

「直火式」のくん煙方法(大多摩ハム小林商会提供)


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