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Saturday, May 21, 2022

【自宅で挑戦ふるさとの味】茨城「鮭の焼きびたし」 ほぐし身と即席漬けが一体 - 産経ニュース

自宅で挑戦ふるさとの味

焼いた生鮭にダイコンと菜の花の即席漬けを混ぜていただく「鮭の焼きびたし」(三浦馨撮影)

今回紹介するメニューの主役は鮭(さけ)。栃木県を水源とし、茨城県内を流れて太平洋へ注ぐ那珂川で育ち、秋になると産卵のため故郷へ戻ってくる魚を使った主に水戸地域に伝わる家庭料理が「焼きびたし」だ。

作り方を教えてもらった中川学園調理技術専門学校(水戸市見和)の統括部長、真嶋伸二さん(66)にとっても思い出のおふくろの味だという。「近所の吉田神社(同市宮内町)の秋の例大祭のころ、よく食べたごちそうです」

脂の乗った鮭が那珂川でとれる10月中旬ごろ、畑では秋ダイコンが収穫期を迎える。「焼きびたしはちょうど旬の食材同士が出会い、生まれた料理ですね」。那珂川の鮭は、江戸時代には水戸藩が一度塩水に漬けてから米と麹に漬けた保存食「初霜漬(はつしもづけ)」として江戸の将軍家へ献上していたという。

今の時期、焼きびたしに使う秋鮭は冷凍しかないが、真嶋さんは「養殖の生鮭やサーモンでもいい。焼くとカリっとしておいしい皮付きがお薦め。ただし、塩鮭ではダメですよ」とアドバイス。鮭の下ごしらえは特に必要はないが、「小骨があったら、骨抜きであらかじめ取っておいたほうが食べやすくなります」。

いよいよ試食。この日は時期を過ぎたダイコンの葉の代わりに菜の花を即席漬けに使った。「鮭をバラの花びらのようにほぐしたところへ、即席漬けを混ぜます。秋なら、ゆずを絞ればさらに香りがよくなりますよ。さあ、どうぞ」。真嶋さんの言葉に甘えて、まず一口。鮭とダイコンが混然一体となり、互いを引き立てるいい味で、ご飯が何杯でも食べられそうだ。

わさびを添えると、鼻にツンとくる大人の味に早変わり。これは晩酌のおともに手放せなくなるかもしれない。(三浦馨)

材料】(4人分)

生鮭の切り身(皮つき) 4枚

ダイコン 1/3本

ダイコンの葉 1本分

※菜の花などで代用可

塩 適宜

しょうゆ 大さじ2

わさび(好みで) 適宜

作り方

①ダイコンの葉はさっと湯通しし、細かく刻む。ダイコンは千切りにし、葉とともに2%の塩で軽くもみ、タルに入れて重石(ダイコンと葉の約2倍の重さ)をし、約2時間漬ける。

②鮭の切り身をガステーブルのグリルなどで、くっつかないよう皮を上にして素焼きにする。

③焼きあがった鮭を器に盛り、しょうゆをかける。しょうゆと日本酒を2:1で合わせた汁にしばらく漬けてもよい。ダイコンと葉の水気を絞って添える。

④鮭をほぐし、ダイコンと葉、好みでわさびを混ぜ合わせていただく。

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