2022.09.19 00:00
全国5つのエリアに地域航空会社をフランチャイズ(FC)方式で順次展開し、地方路線網を強化して地域活性化に貢献するという日本初の取り組みにフィールエアホールディングスが挑んでいる。就航を予定する自治体への事業説明会がこのほど鳥取県で初めて開かれたのに続き、今後は全国の関係自治体等でも行い、理解と協力を求めていく。地域創生の起爆剤とする展望もある。
同社は鳥取ガスの児嶋太一代表取締役社長らが出資して6月に東京で設立された新会社。児嶋氏は代表取締役会長を務め、代表取締役社長には井手秀樹慶応義塾大学名誉教授が就いた。
設立準備を進めるホールディングス傘下の地域航空会社5社では、低燃費・低コストで知られるターボプロップ機のATR42-600型またはATR47-600型を使用。既存企業が飛んでいない、または便数の少ない地方路線を開設・参入し、観光需要開拓や訪日客の誘致などでの地域の活性化につなげる。
5社の運航開始予定は、成田空港を拠点とするフィールエアイーストが24年春、ウエスト(関空または神戸空港)が26年春、セントラル(中部空港)が27年春、ノース(丘珠空港)とサウス(北九州空港)が28年春というプラン。イーストは小松、花巻、南紀白浜線など、ウエストは鳥取、米子など山陰地方との路線を中心に展開する計画だが、エリア内にとどまらず、最終的には5社で全国ネットワークの確立を目指す。
新たな地域航空会社を設立し、路線展開や新サービスを地域活性化につなげようという動きはこのところ続いている。新潟空港が拠点のトキエアは、最初の路線として丘珠(札幌)線の22年度内就航へ向け、航空運送事業の許可申請の最終段階にある。
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