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Saturday, October 15, 2022

ノンアルコールに〝酔いしれて〟味や楽しみ方、多彩に 市場じわり拡大<まちビズ最前線>:東京新聞 TOKYO Web - 東京新聞

 ノンアルコール市場が拡大している。各社がさまざまな商品を発売。多彩なドリンクをそろえたバーができるなど味も楽しみ方も広がっている。(寺本康弘)

ノンアルコールのカクテル。左から渋谷クラフトレモネード、ニンジャタートル、マーブリングレイン、モスコミュール=渋谷区の「SUMADORI―BAR SHIBUYA」で

ノンアルコールのカクテル。左から渋谷クラフトレモネード、ニンジャタートル、マーブリングレイン、モスコミュール=渋谷区の「SUMADORI―BAR SHIBUYA」で

◆100種類以上、度数選択できるバーも

 お酒を飲めない人も楽しめるバーとして東京・渋谷センター街に6月末、「SUMADORI―BAR SHIBUYA(スマドリバー シブヤ)」がオープンした。モスコミュールやカシスオレンジといったおなじみのカクテルがメニューに並ぶのは他のバーと変わらないが、異なるのはアルコール度数の選択肢。メニューのほとんどで0%、0.5%、3%から選べ、種類は100以上になる。

ノンアルコールや微アルコールで作ったカクテルを提供している「SUMADORI―BAR SHIBUYA」=渋谷区で

ノンアルコールや微アルコールで作ったカクテルを提供している「SUMADORI―BAR SHIBUYA」=渋谷区で

 人気の「渋谷クラフトレモネード」のアルコール度数0%を飲んでみると、甘さはほとんどなく、レモンのさわやかさを感じた後、アルコールのような深い香りが口の中に広がる。ノンアルコールと知らずに飲んだら酔いが回りそうだ。

 買い物途中に友人と訪れた女性会社員(24)は渋谷クラフトレモネードの0%、0.5%、3%の飲み比べできるセットを注文。「どれがアルコールが入っているものか分からず面白い。ここなら飲めない友達も楽しめそう」と喜んでいた。

 この店はアサヒビール(墨田区)などが設立した会社が運営。担当者は「酔いたくない人や体質的に飲めない人に、好みのドリンクを見つけて楽しんでほしい」と話す。

◆背景には健康志向

 家飲み用の新製品を発売する企業も相次ぐ。日本コカ・コーラ(渋谷区)は2月にノンアルコールのレモンサワーテイスト飲料「よわない檸檬堂」を全国販売。三菱食品(文京区)もフィットネスクラブを運営する「RIZAP(ライザップ)」(新宿区)の監修を受け「プレミアムノンアルコールビールテイスト飲料」を9月末に発売した。

アルコールの売り上げが減少する中、売り上げが伸びているノンアルコール飲料

アルコールの売り上げが減少する中、売り上げが伸びているノンアルコール飲料

 サントリー(港区)の調べでは、2021年の国内のノンアルコールの市場規模は11年比で倍近くに成長。コロナ禍の落ち込みもなく増え続けている。背景には消費者の健康志向があるといい、同社の21年の調査で定期的にノンアルコール飲料を飲む人に理由を尋ねると、最も多かったのは「健康に気を付けたいから」(36.1%)だった。

 同社はこの調査で「在宅時間が増える中で運動不足などを懸念し、健康意識が高まっていることが、ノンアルコール飲料の飲用を後押ししている」と、コロナ禍が変化を促したとまとめている。

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