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Monday, November 7, 2022

大判焼き「振り込まん」で味な啓発 特殊詐欺防止へ山形県警と学生タッグ - 河北新報オンライン

特殊詐欺防止のアピールとして限定販売する大判焼き「振り込まん」(手前)と学生が考案したキャラクター

 全国で大判焼きの製造、販売を展開する天童市の「あじまん」が、特殊詐欺の被害防止のメッセージを込めた限定商品「振り込まん」を販売し、今年で8回目を迎えた。山形県警との連携で始まり、近年は地元の東北芸術工科大(山形市)の学生もPRで協力。犯罪に立ち向かう決意を示したポスターを若い感性で制作した。今回は3日に発売され、幅広い世代においしく被害防止を呼びかけている。

矢内さんが考案したRPGがモチーフの「振り込まん」のPRポスター

 「振り込まん」は同社が防犯CSR(社会的責任)活動の一環として2016年2月に始め、期間限定で味を変えながら毎年販売。18年から東北芸工大の学生が店頭に掲示するPRポスターやのぼりの制作などに参加している。

 今回は、ヨモギ入りの皮に小倉あんを詰めた高齢者らに人気の味を選んだ。ポスターはグラフィックデザイン学科の2、3年生の有志5人が担当。アイデアを出し合い、仲間と協力して敵と戦い成長するロールプレーイングゲーム(RPG)の画面をイメージしたデザインを採用した。

 1日に同大で制作発表会を開き、同社の担当者や学生らが概要を説明。デザインを考案した2年矢内彩裕(あゆ)さん(20)は「若者に人気のRPGのように、犯罪という敵から大切な人を守ってほしいとの思いを込めた。甘さ控えめで幅広い年代が楽しめる『振り込まん』を食べ、特殊詐欺について日頃から意識するきっかけになればうれしい」と話した。

「振り込まん」の発表会で公開したビデオメッセージで試食する橋本さん

 山形市出身の俳優橋本マナミさんもビデオメッセージを寄せ、「おいしい。皆さんも食べて特殊詐欺に気をつけて」と呼びかけた。

 県警によると、今年1~9月の県内で特殊詐欺の被害は34件と前年同期比で21件増え、被害額も約9400万円と約8400万円も増えた。新型コロナウイルス禍で停滞した人の移動が再び活発となり、感染拡大前の水準に戻りつつある。

 同社の清水明史専務は「多くの家庭に味わってもらい、卑劣な特殊詐欺が少しでも減ってほしい」と期待する。

 「振り込まん」は1個110円。月内の土日祝日に山形、秋田両県の計約100店で取り扱う。

ポスターデザインなどを考案した矢内さん(中央)らが「振り込まん」を試食した

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