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Monday, June 12, 2023

生命医科学研究科 浦澤貴哉さんらの論文が、Journal of Proteome ... - 横浜市立大学

iPS細胞を7日間かけて神経幹細胞へと分化させた(図左)。各細胞からタンパク質を回収し、一般的な方法であるデータ依存的取得法質量分析(DDA-MS)によりプロテオームデータを取得し、スペクトルライブラリを作成した。つぎに、網羅性と定量性に優れたデータ非依存的取得法質量分析(DIA-MS)によりプロテオームデータを取得し、スペクトルライブラリを参照しながら定量解析を行った(図中央)。神経幹細胞への分化に伴い変動するタンパク質を調べることで、分化工程の管理に適したタンパク質を絞り込んだ(図右)。 

本研究は、横浜市立大学第5期戦略的研究推進事業「研究開発プロジェクト」(学長裁量事業)及び神奈川県異分野融合研究事業のご支援を受けて実施されました。

浦澤さんのコメント
本研究は、近年定量プロテオミクスの分野で注目されてきているDIA-MSという手法をiPS細胞の分化研究に用いて、iPS細胞の分化に重要なタンパク質を同定することで、細胞製品の品質管理への応用を目指した研究です。膨大なデータの解析方法など研究を進めるうえで多くの困難に直面しましたが、一つ一つ解決していくことで論文にまとめることが出来ました。さらに、Journal Coverにも採択され、嬉しく思います。
指導教員の川崎先生をはじめ、共著者の先輩方、国立医薬品食品衛生研究所の佐藤先生、黒田先生、大阪医療センターの金村先生に感謝申し上げると共に、今後も学位取得に向けて研究に取り組んでいきたいと思います。

指導教員:川崎ナナ教授のコメント
浦澤さん、論文掲載おめでとうございます!
本研究は、研究室に在籍されていた小泉匠さんが立ち上げ、COVID‑19で一時中断されたものの、浦澤さんが引き継いで修士論文としてまとめ、さらに博士後期課程でも実験を追加して、原著論文としてまとめられたものです。膨大なデータの解析や分子生物学的な検証実験を一人で成し遂げ、再生医療等製品の品質研究分野に、プロテオミクスを用いた新しいアプローチを提示しました。
学位取得に向けて、研究のさらなる発展に期待しています。

掲載論文
doi: https://doi.org/10.1021/acs.jproteome.2c00841

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