業界トップクラスの低温定着性能を実現する Super EA-Ecoトナーの ... - Fujifilm

CO２排出量を削減する製造プロセスも新たに導入、商品提供を通じて脱炭素社会へ貢献

2023年7月19日

富士フイルムビジネスイノベーション株式会社 (本社：東京都港区、代表取締役社長・CEO：浜 直樹)は、生産子会社である富士フイルムマニュファクチャリング株式会社（本社：神奈川県海老名市、代表取締役社長：山中 尚登）の富山事業所において、高い環境性能を誇るSuper EA-Ecoトナーの製造ラインを増設します。これにより、富山事業所における年間生産能力を約30％向上させます。

今回増設する製造ラインは、業界トップクラスの低温定着性能による省電力化と最小クラスのトナー粒径による高画質化を両立するSuper EA-Ecoトナーの専用ラインです。当社が新たに開発したトナー製造プロセスを導入。従来、トナー材料を微粒子化する際に使用していた添加剤が要らず、製造プロセスで生じていた添加剤除去の工程やエネルギーが不要であるため、トナー製造時のCO2排出量を従来プロセスと比較して約12%削減^※1できます。

今後、富士フイルムビジネスイノベーションは、Super EA-EcoトナーのOEMと外販ビジネスの拡大を通じ、他社への供給を広げていくとともに、お客様先で複合機・プリンターを使用する際に発生する消費電力の低減で商品提供を通じた脱炭素社会への貢献をさらに拡大していきます。なお、増設ラインの稼働は2023年12月（予定）、同ラインに要する設備投資額は約15億円です。

当社は、複合機・プリンターのエネルギー消費効率を高める技術開発に積極的に取り組んでいます。通常、トナーを紙に定着させる工程は、トナーを瞬時に高温溶融して定着させる必要があります。そのため、トナーの紙への定着工程は最も電力を消費する工程で、その消費電力は全体の約70％を占めます。Super EA-Ecoトナーは、低温でも溶融する特長を有し、従来のEAトナー（EA-HGトナー）^※2と比較して約30～35℃低い温度で定着できるため、消費電力を低減することができます。またSuper EA-Ecoトナーは、業界最小クラスのトナー粒径であるため、高画質化だけでなく、少量のトナーで画像を形成でき、転写効率を向上することが可能。トナー使用量の削減に繋がるため、省資源化にも寄与します。当社は、少ないエネルギーで高精細な印刷が可能なSuper EA-Ecoトナーをさらに普及させることで、お客様の使用環境における消費電力の低減とCO2排出量削減に貢献します。

当社は、今後も、多数ある機能材料や機能部品の環境性能向上、リユース・リサイクルにつながる研究・開発を促進し、製造時ならびにお客様使用時の両面でCO2排出量削減に取り組み、脱炭素社会へ貢献していきます。

• ※1従来プロセスでは製造ラインの実測データ、新プロセスでは開発試作時のデータを使用して、CO2排出量を算出して比較。
• ※2EA（Emulsion Aggregation）トナーは、乳化重合という方法により、乳化重合樹脂粒子、顔料粒子、ワックス粒子を湿式中（水中）で凝集・合一し、トナー粒子を形成するケミカルトナー。

【今回の設備投資の概要】

1. 会社名： 富士フイルムマニュファクチャリング株式会社 富山事業所
2. 所在地： 〒936-0801 富山県滑川市大島1277番地6
3. 総投資金額： 約15億円
4. 主な投資内容： Super EA-Ecoトナーの製造ラインの増設、同トナーの新製造プロセスの導入
5. 着工時期： 2023年7月28日
6. 稼働開始時期： 2023年12月（予定）

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