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Friday, September 15, 2023

記録的大雨 日立市新庁舎建設で当時懸念の声 災害対策強化を|NHK ... - nhk.or.jp

記録的な大雨で近くを流れる川があふれ、浸水被害をうけた茨城県日立市の市役所について庁舎の建設にあたり、市が設けた市民の代表などからなる会議では浸水リスクを懸念する声が出されていました。
当時のメンバーの一人は今回の被害を教訓にして、市役所の災害対策を強化してほしいと訴えています。

日立市の旧庁舎は東日本大震災で被災したため、防災拠点機能の充実などを目指して建て替えられ、市は新庁舎の整備に向けて、意見を募るため市民や有識者からなる懇話会を設けました。
市のホームページで公開されている議事録では委員から「近年の雨量は異常であるため、新庁舎の後ろを流れている川からの冠水の心配はないのか」とか、「地下については浸水した場合の対応策などを考えているか」と浸水リスクを懸念する声が出ていました。
これに対し市側は「周辺に河川があるが大雨でも逸水しないような改修を行っている。万が一、水が地下へ入った時の排水について十分考慮し、排水能力を確保していきたい」などと回答していました。
今回、記録的な大雨によって実際に市役所が浸水被害を受けたことについて懇話会のメンバーを務めた、茨城県地方自治研究センターの研究員、有賀絵理さん(43)はNHKの取材に応じ「市の担当者はよりよい庁舎にしようと一生懸命だったが、こんなことになり残念です」と心境を語りました。
一方、有賀さんによりますと、当時の懇話会では東日本大震災のあとだったことや市役所が海に近いことから災害については地震の揺れや海からの風についての議論が多かったことも明かしました。
また、有賀さんは重度の身体障害があり、日常生活に車いすが欠かせないため、「市役所の1階には福祉部門があって車いすユーザーが来るし、お年寄りや子どももたくさん訪れる。浸水した時間帯が業務時間外だったことは不幸中の幸いだった」と話しました。
そのうえで、「異常気象が続く中、想定外の大雨にも対応していく必要がある。市役所は災害拠点として安全で安心できる場所であってほしい」と述べ、今回の被害を教訓にして、市役所の災害対策を強化してほしいと訴えています。
これについて日立市では「会議で指摘されたあと地下に雨水をためる施設など浸水対策の設備を設置していたが、今回の大雨の際は機能しなかった。今後、詳しく検証して対策をとりたい」とコメントしています。

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