保険金の不正請求問題で経営の立て直しを迫られているビッグモーターをめぐっては、「伊藤忠商事」と子会社の「伊藤忠エネクス」、それに投資ファンドの「ジェイ・ウィル・パートナーズ」の3社が共同で、ビッグモーターとの間で先月、独占的に交渉を行う基本合意を結び、経営再建の可能性について具体的な検討を進めています。
関係者によりますと、伊藤忠商事など3社はこれまでの交渉で、会社を2つに分割させ中古車の販売や整備などの大半の事業を引き継ぐ新会社を設立したうえで、この会社を買収する計画案を検討していることがわかりました。
一方、分割後の存続会社は、兼重宏行前社長など創業家側が株式を保有する形を維持し、残りの一部の事業や負債などを残す方向で検討しています。
この計画案では、新会社の経営には創業家は関与しない一方、ビッグモーターの全国の店舗網を生かして事業の強化につなげるねらいがあるものとみられます。
交渉にあたって伊藤忠商事など3社は、ビッグモーターの資産や事業の価値などを調べる調査を進めています。
さらに、取引銀行から資金面の支援を得られるかや創業家側の意向についても慎重に見極めたうえで、来年春までにこの計画案の実施について最終的な結論を出す方針です。
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