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Saturday, April 18, 2020

さるぼぼ作りの技で布マスク 高山の土産物会社が製造 - 中日新聞

顔にフィットするよう立体的に仕上げられたオリジナルのマスク=高山市上岡本町3で

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 新型コロナウイルスの感染拡大によるマスク不足を解消しようと、さるぼぼなど土産物の製造販売を手掛ける会社「オリジナル」(高山市)が、布製マスクの製造を始めた。これまで培った縫製技術を生かし、ぴったりと顔にフィットする立体構造を実現。専務取締役の中沢淳さん(35)は「うちにしか作れないものができた」と自信を見せる。

 表布には菌の繁殖を抑える特殊なポリエステル生地を、内布には三層構造のコットンガーゼを採用。洗濯時に形崩れしないよう、ワイヤを使わずに仕上げた。耳に掛けるゴムはあえて切りっぱなしにしてあり、着用時に自分で結んで長さを調整する。

 マスクが高山市内に出回りにくくなったことで、長時間店の前に並んで高価なマスクを買い求めたり、並んでもマスクを買えなかったりする人々を見て心を痛めていた中沢さん。「布を扱う企業として何かできないか」と三月初めから開発に乗り出した。

 これまでマスクを手掛けたことはなく、全て手探りの状態からスタート。インターネットや知り合いを通じて基本的な作り方を学び、二十回以上の試作を重ねた。ミリ単位での調整を繰り返し、鼻や口のラインに沿いつつも、息苦しくないフィット感を実現したという。

真剣な表情でマスク作りに励む従業員ら=高山市上岡本町3で

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 現在は二十人で製造ラインを担い、月千枚を目標に生産。全て手作業で、一つ一つ丁寧に仕上げている。

 二十日には、サービス付き高齢者向け住宅「宙(そら)」(高山市神田町一)に完成品五十枚を寄贈する予定。中沢さんは「『さすがオリジナル』と言ってもらえるよう、品質にはこだわった。困っている人に届け、地域に恩返しをしたい」と力を込めた。

 販売は二十日から。価格は二枚入りで千三百円(税別)。飛騨地域のコンビニや日用品店などで扱う。(問)オリジナル=0577(34)7222

 (横田浩熙)

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