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Sunday, May 17, 2020

相続のトラブルを回避するために 知っておきたい遺言書の種類や効力、作り方(北海道新聞) - Yahoo!ニュース

 相続に伴う親族間の争い、トラブル防止のためには、遺言書が重要な役割を果たします。一方、遺言書も決して万能ではなく、遺産分割が必ず書かれた通りに行われるわけでもありません。遺言書の効力とは、どのようなものでしょう。相続人がリスクを避ける秘策はあるのでしょうか。札幌弁護士会の橋本健志弁護士に聞きました。

--そもそも遺言書とはどのようなものですか。ないと困るものなのですか。

 財産を相続される人、つまり残す人(被相続人)が、自分の財産を自分の死後にどう処分してもらうかについて、亡くなる前に自らの意思を示しておくことを遺言と言います。民法は、ごく一部の例外を除きこの遺言を書面で行うことを求めています。そのような民法のルールに従って遺言を記された書面が遺言書です。

 例えば、遺言書を残さずに被相続人が亡くなった場合、残された相続人は現金や土地・建物、車などの相続財産を、どうやって分けたら良いか一から話し合わなければなりません。一方、遺言書が残っていれば、遺産分割をする際のベースが既にあるため、無用の混乱を避けることができるでしょう。

 遺言書がない場合、相続人の範囲や優先順位、相続割合は民法の定めるルールに従うことになります。遺言者がそのルールと異なる形で遺産の分配を望むのであれば、遺言書を残しておくことが必要です。

自筆証書遺言と公正証書遺言の違いは

--遺言書は代表的なものとして、自筆証書遺言と公正証書遺言があるそうですね。違いは何ですか。

 遺言の効力自体は両者に特段の違いはありません。それでは、どちらが良いか、それぞれに短所と長所がありますから、分かりやすく解説しましょう。

 自筆証書遺言は、名前の通り、自筆で作成した遺言書です。遺言を残したい人は遺言書の全文、日付、氏名を自ら書いた上で押印をしなければなりません。財産の目録を添付する場合、その目録は自署である必要はありませんが、目録の各ページにも署名と押印をする必要があります。もし書いた後に気が変わって内容を変える場合、少しややこしい作法が民法で定められています。このやっかいな方式ゆえ、変更箇所の効力を巡ってトラブルが生じることもあります。内容を変更する際は、可能であれば一から書き直しをする方が望ましいでしょう。

ーー欠点はあるのですか。

 遺言書をなくしてしまったり、他者による偽造、変造がなされたりする可能性があることです。「故人がこんな遺言書を書くわけがない」と相続人から言われる恐れもあります。筆跡では作成者の特定が難しかったり、「遺言者が終末期には字を書くことができなかったはずだ」という問題提起がなされたりという例もあり、注意が必要です。

 ちなみに、7月10日から、自筆証書遺言を法務局で保管してもらう制度も始まります。費用は3月31日付で法務省のホームページ(HP)に公表されております。安価ですので、自筆証書遺言の欠点が気になる方は、これを利用すると良いでしょう。

--では、公正証書遺言はどうですか。

 公証役場で専門家である公証人が関与し、作成する遺言書です。作法の不備で無効になる恐れが小さく、公証役場で保管されるため、偽造や変造の危険も少ないです。信頼性が高い半面、費用が数万円は掛かる例が多く、財産の価値や相続人の人数で費用はさらに上がることがあります。

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