緊急事態宣言の発令に伴い、埼玉県民に対する午後8時以降の外出自粛の要請が8日、始まった。さいたま市大宮区や川口市、越谷市では、飲食店やカラオケ店などの営業時間も午後8時までに2時間前倒しされ、繁華街の人通りは急速にしぼんだ。新型コロナウイルス感染の収束に向け、県民にとって、我慢の1か月が始まった。
大宮駅周辺では、午後8時近くになると、店じまいを始める飲食店がみられた。特に居酒屋では、酒類の提供が午後7時までとされていることから、閉店時間をさらに1時間前倒しする店もあった。駅前の居酒屋を午後6時半頃に訪れた、さいたま市の男性会社員(42)は、わずか30分程度で店を追い出され、「仕事終わりにゆっくり飲むこともできない。もう家に帰るしかないね」とあきらめ顔。駅近くの繁華街「大宮南銀座(通称・南銀)」のカラオケ店も軒並みシャッターを下ろし、前を通った同市の男性会社員(26)は「こんな真っ暗な南銀は見たことない」と驚いていた。
川口駅前の商店街では、大野知事と川口市の奥ノ木信夫市長が午後7時頃から、「おうちに帰ろう」と書かれた横断幕を掲げ、通行人に夜間の外出自粛を呼びかけた。午後8時になると、駅前を彩っていた青色のイルミネーションが一斉に消灯し、多くの通行人が思わず立ち止まった。同市の男性会社員(55)は「街が静かで、もう帰れと言っているようだ。我慢の日が続くが、家族を守るためにも耐えるしかない」と話した。
一方、飲食店営業などの時短要請がまだ出ていない川越市では、午後8時を過ぎても人の姿があったが、商店などの客は普段よりも少なかった。川越駅と本川越駅近くの商店街「クレアモール」にあるゲームセンターの男性従業員は「今日は一段と客が少ない。夜はかき入れ時なので、非常に痛手だ」と話した。
午後8時までの時短要請や、協力依頼の対象が県内全域に拡大する12日を前に、自主的に営業時間を短縮する動きも広がる。さいたま市大宮区の映画館「MOVIXさいたま」は8日から、上映スケジュールを変更し、通常よりも約3時間早い、午後8時までに上映を終了できるようにした。
行田市の日帰り温泉「行田・湯本天然温泉 茂美の湯」も、館内のレストランの営業を午後8時までに短縮。土日祝日に上演する劇の夜の部も中止した。
からの記事と詳細 ( 午後6時半に居酒屋へ、会社員「30分で追い出された」…南銀は真っ暗 - 読売新聞 )
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