政府から、新型コロナウイルス感染対策として緊急事態宣言が再発令され、東京など10都府県は3月7日まで期限を延長することが2月2日、正式決定しました。宣言を受けて、企業へもテレワークの再徹底が呼び掛けられていますが、昨春の緊急事態宣言時にテレワークを導入したものの、その後、さまざまな理由から、縮小、あるいは取りやめた会社があります。 今回は政府の要請内容も「出勤自体は自粛要請の対象ではない」としながら、「出勤者数の7割削減(つまり、出勤者を3割にしてほしい)」というものなので、昨春の宣言時よりも会社に裁量が預けられている状況です。そのため、テレワーク化の度合いは会社によって異なっています。
社員のモチベーションの問題も
まず、前回の緊急事態宣言が解除された後、テレワークを前提とせず、元通り、職場に出勤することを基本とした会社について述べます。テレワークをやめた会社でその理由として多かったのは「チームビルディングに支障があったため」でした。 あるIT企業では「われわれは集まることで熱量をつくることができ、それが競争力の源になる」ということで、「出勤が基本の日」「テレワークが基本の日」を設定して、「会える」ようにしました。感染予防や柔軟な働き方維持のためにテレワークは一部残しつつ、出勤日を合わせることで、集まることによるチームビルディング強化を図ったということです。 そもそも、なぜ、テレワークだとチームビルディングに問題が生じるのでしょうか。まずは仕事を進めていく上で「自走」できる人がどれだけいるかというチームメンバーの成熟度の問題があります。 プロばかりのベテラン集団であれば、ゴールセッティングをきちんとして、適宜、進捗(しんちょく)報告しておけば、チームワークの維持は可能です。しかし、そこまで「自走」できる人材が自社にいるのかが問題です。育成段階の人が多い若い会社はまず難しいでしょう。 また、日本は多くがメンバーシップ型マネジメントで、チームの様子を見ながら役割を交換したり、サポートしたりしてきたので個々の仕事の独立性が低く、勝手に「自走」できないという背景もあります。 仕事の進め方に関するものだけでなく、モチベーションの問題もあります。人が働くには「動機」が必要です。仕事自体の面白さや社会的な意義など、動機の源泉はたくさんありますが、日本の場合、「一緒に働く仲間や会社への愛着」が最も多いようです(最近は、徐々に変化がみられますが)。 そういう人たちにとって、テレワークで離れて仕事をし続けると「去る者は日日に疎し」で心が離れていきます。出社していれば、単純接触効果(何度も触れ合うと好意を感じる)や返報性(何かをしてもらったら、何かをしてあげないといけないと感じる)などの心理的効果が生じて、チームのために働く動機になるのです。
からの記事と詳細 ( 「テレワーク」がうまくいく会社、うまくいかない会社 何が違う?(オトナンサー) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース )
https://ift.tt/2O6yhAv
No comments:
Post a Comment