採用の難しさを分かりやすく説明した話がある。それは企業への採用支援をサービスとして提供する人材紹介会社が、自分たちの会社の社員の中途採用では失敗続きであることだ。医者の不養生(患者に養生をするように説く医者が、私生活では不摂生をしていること)と言ってもいい。 人材紹介会社では、社員の定着率が低いこと、それが採用の失敗の証拠である。 実際、採用の失敗の背景には、人材紹介会社が「不摂生」に相当すること(職場環境が悪く、会社が不誠実な経営をしているなど)をしているというよりは、むしろ「養生すること(主に社員教育など)の難しさ」、つまり結果として、入社後に高いパフォーマンスを上げられるような適性の高い人材の採用と入社後の育成が、人材紹介の業界ではうまくいっていないのである。
◆採用のプロであるはずの人材紹介業界が抱える悩みとは
人材紹介の業界では、実績がある業務経験者を他社から中途で採用することが難しい事情がある。求人企業が抱える求人案件と求職者の情報、いわゆる顧客ベースを構築できた社員は、自分が働く人材紹介会社を辞めることを好まず、会社に定着する傾向が強い。 そうした人が会社を辞める時は、本人が独立する時であり、競合他社へ転職する時ではないからだ。裏返せば、人材紹介の経験がある人で他社への転職活動をする人の中には、環境を変えて、注力する業界や職種を変えたいという人や、前職の会社が業績不振で転職を余儀なくされた場合などもある。 だが多くの場合は、じゅうぶんな顧客ベースを築けていないこと、もしくは目標とする売り上げを上げることができていないことが原因で、現職に留まれずに転職活動をしている人も少なくない。 その結果、人材紹介会社の中途採用では、業界の未経験者か、他者でじゅうぶんな実績を出せていない人を中途で採用することが多くなる。それが採用失敗の原因となっている。人材紹介以外の仕事をしてきた人の中から、本人の素養を見抜いて人材紹介の世界で活躍できそうな人を採用すること、これがなかなかうまくいかないのである。
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