2018年以来のバックワーデーション
JPモルガンが9日に発表したレポートは、ビットコイン先物のバックワーデーションは最近出現したと指摘した。つまり、2カ月後に満期を迎える先物価格と、現物価格の21日移動平均のスプレッド(価格差)がマイナスに転じた。これは2018年以来のこと。CMEは2017年末にビットコインの先物取引を開始している。 「通常見られない展開であり、ビットコインに投資するためにCME先物を利用する傾向がある機関投資家のビットコイン需要が現時点でいかに弱いかを反映している」と同行グローバルマーケット・ストラテジストのNikolaos Panigirtzoglou氏が率いるアナリストチームは指摘した。 バックワーデーションはしばしば、コモディティ市場で需要が供給を上回っていることを表すと考えられている。だが注意すべきは、ビットコインは原油や赤身豚肉のようなコモディティ商品ではなく投機的な資産であるため、ビットコイン先物市場における状況は既存のコモディティ市場で起きるものとは異なる可能性があると、アナリストは先月、CoinDeskに語っている。 現物価格に対する2カ月満期のビットコイン先物のスプレッド(価格差)の21日移動平均は、2018年のほとんどの期間、マイナスだった。ビットコインは1年を通して弱気トレンドとなり、1万7000ドル付近から3200ドルまで下落。CME先物が2019年はじめにコンタンゴに戻ったあと、トレンドは反転した。 ビットコインは過去2週間、3万ドルから4万ドルのレンジにとどまっているが、CME先物は逆ザヤのままだ。JPモルガンのアナリストは、先物がコンタンゴに転じれば、ネガティブな見通しを覆すことができるとしている。
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