今年、栄えある1位となったのはM&Aキャピタルパートナーズで2269.9万円だった。2000万円を超えたのは、同社だけ。しかも平均年齢が31.4歳と、他社に比べて非常に若い。 同社はM&A(企業、事業の合併・買収)の仲介サービスを柱に2005年、創業。13年に東京証券取引所マザーズに新規上場し、14年に東証1部に指定された。16年には、M&Aビジネスで日本の草分け的存在であるレコフグループを連結子会社化した。 中堅・中小企業をメインターゲットとしたM&Aの仲介、アドバイザリーやデータベース提供などで急成長している注目企業である。 顔はライオン、体は人間の「社長」がM&Aを検討するユニークなテレビCMで、社名を見たことがある人もいるだろう。 実はダイヤモンド・オンラインの年収ランキングでM&Aキャピタルパートナーズは初登場。昨年、一昨年(「年収が高い会社ランキング2019」)にはランキング未掲載だ。 これは同社の単体従業員数が100人未満だったため。昨年のデータを見ると、単体従業員数は98人で、平均年収はなんと3109.3万円!平均年齢は31.2歳! 高年収ながら昨年からは大幅ダウンしているワケをIR担当者に尋ねると、「大幅ダウンと捉えられるのは心外。従業員の大半はM&Aコンサルタントであり、彼らの年収は毎年の業績でかなり大きく変動すると理解してもらいたい」とのこと。 加えて「業容拡大のためM&Aコンサルタントの採用に力を入れていて、毎年25%ずつ人員を増やしていく計画」と明かす。新卒は採用せず、証券会社や銀行出身者の中途採用が中心だという。 同社の採用情報を見ると、給与は「固定給+インセンティブ+業績連動賞与(年2回)」であり、「固定給については、前職の給与・実績等を考慮した上で当社規定に基づき決定致します」「インセンティブについては上限の無い支給となります」と注記がある。 M&A仲介はざっくり言えば、会社や事業を売りたい人と買いたい人をマッチングし、さまざまなアドバイスやサポートをする仕事だ。設備投資や材料の仕入れ、製品の管理などは必要なく、コンサルタントの力量が会社の業績に直結しているといっても過言ではない。 後継者不足や事業承継で悩む中小企業は多い。こうしたニーズにM&Aという手段でうまく応えられれば、同社の業績と従業員年収はまだまだ伸びる余地がありそうだ。
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