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Tuesday, July 13, 2021

宇都宮市が電力会社を新設 来年開業 再エネ活用、脱炭素促進 - 読売新聞

 宇都宮市は13日、再生可能エネルギーの地産地消を推進するため、新たな電力会社を設立したと発表した。2022年に事業開始予定。市が保有する処理施設でのごみや下水汚泥の焼却によるバイオマス発電や、家庭用の太陽光発電による電力を買い取り、次世代型路面電車(LRT)など、公共施設に電力供給する。収益でバスやタクシーの電気自動車化も進めるとし、市は新会社設立で脱炭素社会の促進を図る考えだ。

 佐藤栄一市長がこの日、市役所で記者会見し、地域新電力会社「宇都宮ライトパワー」の設立を発表した。

 発表によると、新会社では、同市茂原町の市有施設「クリーンパーク茂原」で燃やしたごみや下水汚泥の焼却熱で作った電力や、市内の各家庭で太陽光を利用して作った電力を中心に調達。その上で、市役所、図書館、体育館など市有施設で活用する。

 2017年度で市内の二酸化炭素排出量は年間約425万8000トンあるが、今回、市有施設に再生可能エネルギーを活用することで年間約1万1000トンの削減ができる見込みという。

 これまでクリーンパーク茂原では、ごみや下水汚泥を活用した電力は東京電力に販売し、利益はあるものの、再生可能エネルギーは市外に流出。新会社の設立で、市の電気料が約500万円節減できるほか、年間2000万~3000万円の営業利益が出る見込みで、市は太陽光発電の普及拡大などに努める方針だ。

 市は新会社に51%出資し、残りはNTTアノードエナジー、東京ガス、足利銀行、栃木銀行が出資する。代表取締役は酒井典久・副市長が務める。

 佐藤市長は会見で、LRTの運行に使用する電力は新会社の再生エネルギーのみを活用する考えを強調。「LRTを再生可能エネルギーのみで走らせる取り組みは世界的にも類を見ない。新会社の設立によって、今を生きる市民、未来を生きる子どもたちのためにも、持続可能な街づくりにまい進したい」と述べた。

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