■合同会社は株式会社より簡単・安価に設立
今回は私の会社設立から、どのようにして仕事を広げていったかという経緯を紹介してみたいと思います。私は勤務先を退職した後、数人での起業に参加していましたので、それに加えて新たに個人の会社をつくるということは当初、考えていませんでした。ある時、知り合いの会社から「社員研修を導入したいので手伝ってくれないか」という依頼を受けたのですが、その時点では個人事業主として研修を引き受けることを考えていました。 ところが、その会社は上場企業だったので、個人事業主とは取引をしづらいと言われ、どこかの会社を間にかませてはどうかと持ちかけられました。それでは、間に入った会社にマージンを支払うことになってしまいます。さすがにもったいないし、意味も無いことなので、急いで法人をつくることにしました。 合同会社を選択することになった経緯は前述の記事で紹介していますが、株式会社に比べ個人でも簡単に安価に設立できることが決め手でした。研修の依頼を受けてから実施までの1ヵ月ぐらいの間に、研修プログラムの開発と並行して合同会社を設立し、無事に直接請け負うことができました。法人であることは仕事の広がりの可能性をもたらします。たとえ小さな会社でも法人登録されることで社会的信用が異なってきます。 次はせっかく会社をつくったので、できる限り活用のチャンスを広げようと考え、いろいろな人に「会社をつくったんですよ」と話しました。個人で仕事を始めようとした時と会社をつくった後では、相手の興味の持ち方が明らかに変わりました。「どんな会社なのか」「何を提供する会社なのか」と聞かれることが増えてきました。そんな中から新たに「社員研修をしてほしい」という依頼が舞い込みました。その会社の社長に熱い思いと強いリーダーシップがあり、自社の製品で日本の安全を守るという高い志を持った会社ですが、まだ成長途上で、社員教育などはこれからという時でした。
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