
トレーニングをしていると耳にする「コンディショニング」という言葉を、詳しく紐解いていく「コンディショニングのひみつ」連載。第3回は「姿勢チェックの方法」について。[監修/齊藤邦秀(ウェルネススポーツ代表)]
コンディショニングの基礎、「姿勢評価」について学ぶ。
自分の能力をいつでも最大限に発揮できる状態を作るコンディショニングは、“これさえしておけば必ずよくなる”といった特効薬的な技はない。さらに言えば、AさんとBさんが同じストレッチやマッサージを行っても、同様の効果が得られるとは限らない。 そのため、100人100通りの姿勢をまずは客観的にチェック(専門用語では「評価」という)する必要があり、個々のカラダに合わせたコンディショニングを取り入れることが重要となる。 姿勢の評価は「アライメント」と「筋のバランス」の両面から見ていかなければならないが、今回は骨や関節の配列のことを指す「アライメント」に着目する。姿勢評価の基本のキともいえる、カラダの「ランドマーク」について学んでいくとしよう。 ランドマークとは一言で言うと、目印のこと。カラダにおけるランドマークは、姿勢を評価するうえで基準となる骨の位置のことをいう。 他人の姿勢を評価する場合、まずはカラダのラインが確認しやすい壁の前で横向きに立ってもらい、相手が一番ラクだと感じる姿勢を取ってもらう。横から見た姿勢(矢状面)の見るべきランドマークは次の5つ。 ・耳垂(耳たぶ) ・肩峰(肩の先端) ・大転子(大腿骨上部の突起) ・膝関節前部 ・外果(くるぶし)の前方 これらが一直線に並んでいるのが理想の正しい姿勢。一方でランドマークが大きくずれている場合は不調を招く可能性があるため、一直線に近づけるアプローチをする必要がある。 また矢状面から見たランドマークが正常であっても、正面や後ろから確認すると崩れていることも珍しくない。というわけで次は、正面から見た姿勢(前額面)をチェックする。 ・鼻 ・胸骨または剣状突起中央 ・肩峰を結ぶ線の中央 ・肋骨下縁を結ぶ線の中央 ・上前腸骨棘を結ぶ線の中央 ・膝蓋骨を結ぶ線の中央 ・内果もしくは外果を結ぶ線の中央 さらに、後ろから見る場合は、 ・外後頭隆起(後頭部の突起) ・椎骨棘突起(背骨の突起) ・臀列(お尻の裂け目) 以上の3点も併せてチェックしよう。 確認すべきポイントは、これらが正中線(頭から足に延びるカラダの中心線)上で一直線に位置しているか、骨の高さは左右均等であるか、前後にずれていないか、など。これらが整うと立ち姿や歩き姿が美しくなるだけでなく、最小限のエネルギーで効率的に力が発揮できるようになるというメリットもある。 では、ランドマークを一直線に並べるにはどうすればいいか。それは人によってさまざまだ。 たとえば、片方の腰背部が過緊張して肋骨が下がっているケースの場合、ストレッチやマッサージで緊張している筋肉を緩める必要がある。お腹まわりの筋肉が弱く、腰背部に負担がかかっている場合は体幹を強化しなければならない。 このように一人一人に適切なコンディショニングを行うためには姿勢の評価が欠かせない。人間は誰しも動きの癖を持っており、左右差や前後差をゼロにすることは難しい。 が、姿勢の崩れは肩こり・腰痛をはじめ、不眠や疲れなどの内面的な不調も引き起こす。日頃から客観的に姿勢を評価する習慣をつけよう。
取材・文/黒澤祐美(初出『Tarzan』No.810・2021年5月13日発売)
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