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Friday, October 1, 2021

食生活激変 食品会社もスーパーも若年層に照準 - 産経ニュース

新型コロナウイルス禍による巣ごもり生活で内食・中食需要が高止まりするなか、食品メーカーが若年層の獲得に注力している。宝酒造は家庭での調理機会が増えた若者向けにみりんや料理酒の新商品を、日本ハムは家飲み用のおつまみなど加工食品を投入。食品スーパー大手のライフは子育て世帯などを取り込もうとネット通販事業を急拡大している。

縮小続く日本の胃袋

「コロナ禍はみりんや料理酒の良さを知ってもらう絶好のチャンス。これを機に少しでも商品シリーズの若返りを図りたい」

みりん、料理酒、紹興酒と主力の酒類調味料で新商品を8月末に売り出した宝酒造の担当者は、こう意気込んだ。同社はテレワークの浸透などを背景に、若年層の来店頻度が増えた食品スーパーを中心に商品展開を進めている。

酒類調味料を使ったことがない初心者を想定し発売したのは、手に取りやすく通常サイズの半分にした500ミリリットルの小中容量パック(300~540円、税別)。みりんは味わいの異なる黄麹(こうじ)、白麹と2種類の米麹を使い、従来品よりコクとうまみを高めた。容器には「生臭みを消す」などの調理効果や、レシピを参照できるQRコードも掲載した。

みりんや料理酒は、そもそも購買層の高齢化が進む代表的な調味料だ。「若い人にみりんや料理酒を使えば、こんな献立もおいしく作れると気づいてほしい」と担当者は話す。

人口減や、食が細くなりがちな高齢者の増加で「日本の胃袋」は縮小が続く。半面、「外食できない分、家ではちょっとぜいたくな食事を」とのニーズはコロナ禍で広がりを見せており、同社は付加価値を高めるなどして若い世代にアピールする考えだ。

コロナ禍で家飲み需要も好調が続く。総務省の家計調査では2人以上世帯で、家飲み需要を示すとみられる酒類支出が前年同月を上回る水準で推移。今年3月以降は反動減で前年を下回るも、7月に再び前年同月を超えた。

こうした状況を背景に、キリンビールやアサヒビールは会員制家庭用ビールサーバー事業を拡大。サントリーもハンディ型のビールサーバーを売り出すなど、家庭で外飲み気分を楽しめる商品を打ち出している。

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