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Thursday, May 19, 2022

「旦過市場」火災、管理会社が防火管理者置かず…市消防局の要請2年放置「認識が甘かった」 - 読売新聞オンライン

 北九州市小倉北区の「 旦過たんが 市場」付近で4月19日に発生した大規模火災で、被害が大きかった「新旦過横丁」一帯の土地や店舗を所有する会社(北九州市)が、2020年に市消防局から、横丁に防火管理者を置くよう求められていたのに、火災発生時まで対応していなかったことがわかった。店舗の多くは消防法の基準に満たず、選任が義務づけられていないため違法ではないが、市消防局は一帯の管理者として対応を求めていた。

 読売新聞が市消防局に情報公開請求して開示された文書によると、市消防局は20年12月4日、同横丁の店舗に消防法に基づいて立ち入り検査を実施。一帯の土地建物の所有会社に対し、同9日付で▽同横丁で防火管理者を選任する▽消防計画を作成する――などについて対応を要請した。

 消防法は、不特定多数の人が出入りする収容人員が30人以上の飲食店などの建物の所有者らに対して、防火管理者の選任などを義務づけている。防火管理者は、避難経路などを定めた消防計画を作成し、消防署に提出する義務がある。

 同横丁では、基準に満たない小規模な飲食店がほとんどだが、市消防局は木造建築が密集していることもあり、会社側に対応を要請。対応状況の報告も求めたが、提出されなかったという。

 同社によると、今回の火災で所有していた27店舗のうち、17店舗が焼損。同社の代表は取材に対し、市消防局の要請を放置していたことを認めたうえで、「認識が甘かった」と説明した。

 関西大の永田尚三教授(消防行政)は「小規模な店舗は消防法の対象外になるうえ、テナントの入れ替わりもある。商店街のような密集する地域では、所有者に防火管理者選任の義務を負わせるなど、消防法の改正を含めて検討が必要ではないか」と指摘している。

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からの記事と詳細 ( 「旦過市場」火災、管理会社が防火管理者置かず…市消防局の要請2年放置「認識が甘かった」 - 読売新聞オンライン )
https://www.yomiuri.co.jp/national/20220520-OYT1T50098/

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