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Sunday, June 26, 2022

香港水上レストラン 運営会社「転覆、保険金目的ではない」主張 - 毎日新聞 - 毎日新聞

香港の港に停泊していた時の水上レストラン「珍宝王国」=香港で2022年6月14日、AP 拡大
香港の港に停泊していた時の水上レストラン「珍宝王国」=香港で2022年6月14日、AP

 香港の観光名所として知られた水上レストラン「珍宝王国(ジャンボ・キングダム)」(全長約76メートル)の船舶が南シナ海の西沙諸島近海で転覆し、漂流している問題で、運営会社は26日、新たな声明を出した。香港では保険金目当てで老朽化した船を故意に転覆させたのではないかとの疑惑が報じられていた。運営会社は「保険金のためではない」と強く否定した。香港公共放送RTHKなどが報じた。

 声明で運営会社は、中国海南省三沙市の海事当局が事故の調査をしていると説明した。中国政府は西沙諸島を含む南シナ海一帯の領有権を主張し、三沙市の管轄下にあるとしている。今後、三沙市海事当局が、海洋に関する国際法規に基づいて適切な対応を取るという。西沙諸島は、ベトナムや台湾も領有権を主張している。

 1976年に開業した珍宝王国は二つの大型船で構成され、一度に2000人以上の客を収容できる。日本人にも人気だったが、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う経営難のため、2020年に営業を停止。大型船のうち1隻をコスト削減のため海外の港に停泊させ、引受先を探すとしていた。今月14日に停泊していた香港南部の港を離れ、カンボジアに向かって海上をえい航されていた。

 ところが、西沙諸島付近で船体が損傷し、左側が沈んだ状態となった。運営会社は「18日に悪天候に襲われ、19日に転覆した」と説明した。三沙市海事当局にも同様の報告をしているという。船をえい航する韓国の業者は香港のテレビ局の取材に対し「引き揚げ作業は不可能だ。船の所有者と保険会社は海底に沈めることを計画している」と述べた。

 香港では「『ジャンボ』の船は老朽化しており、長距離の航海にもともと耐えられなかった」「現地では18日の天候は良かった」などと指摘する報道が相次いでいた。運営会社は26日の声明で「船を失ったからといって保険金を得られるわけではない」と強調した。【福岡静哉】

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