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Saturday, September 3, 2022

「ドラえもん」に続け 大手アニメ会社が神戸・旧居留地に新拠点 - 毎日新聞 - 毎日新聞

開設されたスタジオで働くアニメーターら=神戸市中央区のシンエイ動画で2022年9月1日午前11時57分、山本真也撮影 拡大
開設されたスタジオで働くアニメーターら=神戸市中央区のシンエイ動画で2022年9月1日午前11時57分、山本真也撮影

 「ドラえもん」や「クレヨンしんちゃん」を手がける大手アニメ制作会社「シンエイ動画」(東京都西東京市)が、神戸市中央区の旧居留地にスタジオを開設した。アニメーターの人材発掘や業界の潮流となっているデジタル制作の強化が狙いで、兵庫県内や大阪などの若者9人をアニメーターとして採用した。梅澤道彦社長は「優秀なアニメーターを育て、神戸発の作品を世に出したい」と話している。

 同社は1976年に創立。他にも「忍者ハットリくん」「プロゴルファー猿」など人気作をつくってきた。最近はテレビや映画だけでなく、ネット配信の依頼が急増。アニメーターは人手不足の状態で、繁忙期はフリーランスに委託し、それでも間に合わない場合は海外のスタジオに発注するケースもある。

 スタジオの9割は首都圏に集中しているが、近年は京都アニメーション(京都府宇治市)をはじめ、徳島県や富山県など、地方にスタジオを構える会社も出てきている。同社も関西圏を中心にアニメーターの人材を確保しようと神戸進出を決めた。

 1日に開設したスタジオは旧居留地のビル13階で、家賃の半額が補助される市の「都市型創造産業」支援制度の適用を受けた。「ドラえもん」や「クレヨンしんちゃん」の原画はアニメーターが紙に鉛筆で描いているが、業界はコンピューターによる作画に移行しつつあり、神戸はデジタル制作に特化したスタジオにする。

 採用したアニメーター9人は、「ドラえもん」の作画を担当する海老原尚樹さん(33)ら先輩社員2人から半年間の研修を受ける。アニメーターは「ものになるのは10人に1人くらい」(同社役員)とされ、離職率が高く、才能が求められる厳しい世界。海老原さんは「労働環境は非常に良くなっている。夢を持って入ってきた若い人をできる限りフォローしたい」と話す。大学卒業後に、専門学校でアニメを学んで、入社した神戸市北区の鎌田一将さん(24)は「地元で夢だったアニメの仕事ができるのがうれしい」と話していた。【山本真也】

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