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Friday, November 25, 2022

若き米国の挑戦、大味スタイル脱却へ 「サッカー後進国」からの進化:朝日新聞デジタル - 朝日新聞デジタル

(25日、W杯1次リーグB組 イングランド0―0米国)

 サッカーの母国を相手に、米国の挑戦は果敢で好感の持てるものだった。

 ボクシングなら、いわば判定負けの内容に、イングランドのサウスゲート監督も「常にボールに挑んできた。タフな相手だった」。賛辞を贈っている。

 先発にはイングランドのクラブ所属選手が5人並んだ。この4年でバーハルター監督が植えつけてきたパスサッカーを惜しみなく展開した。

 DFラインを高く保って、しつこく丁寧にプレッシャーをかける。奪えば、長短のパスで前に出た。

 シュート数はイングランドの8本に対して10本。前半33分にはFWプリシックの強烈なシュートがバーにはじかれている。終了間際には「USA! USA!」という歓声がわき起こった。観客を味方につけるサッカーをしていた証しだ。

 サッカー後進国と呼ばれたのは昔のことだ。登録26選手のうち、17人は欧州で研鑽(けんさん)を積んでいる。

 たとえば、23歳の主将、アダムスは米国プロリーグMLSの育成部門からドイツに渡り、今季から憧れだった英プレミアリーグのリーズに移籍した。

 「子どものころから見ていたプレミアリーグは夢の場所だった。そんな子は周りに周囲にたくさんいた」という。

 前回大会は出場を逃した。再建を託されたバーハルター監督は若返りを図り、大味な蹴って走るスタイルからの脱却を進めている最中だ。

 試合前、アダムスは「米国サッカーが正しい道を進んで成長していることを結果で示したい」と話していた。その目的は十分にかなえた引き分けだった。

 1次リーグを突破できるかどうかは次のイラン戦にかかる。「政治や両国の関係は抜きにして、なんとしても勝ち上がりたい」。49歳の指揮官の言葉である。潮智史

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