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Saturday, December 10, 2022

露インフラ攻撃「精緻に計算」 ウクライナ電力会社会長語る 「5割損傷」 - 産経ニュース

ウクライナ国営電力会社「ウクルエネルゴ」のボロディミル・クドリツキー会長(同社提供)

ロシア軍によるウクライナの電力インフラへの攻撃が続く中、同国の国営電力会社「ウクルエネルゴ」のボロディミル・クドリツキー会長が10日までに、産経新聞社の書面インタビューに応じた。電力インフラの約5割が損傷していることを明らかにした上で、露軍が損害を最大化するために「電力の専門家と連携」しながら攻撃しているとの見方を示した。

露軍は10月上旬からウクライナの電力施設への攻撃を激化させ、厳冬期を迎える現地では全土で停電が深刻化している。非軍事施設への意図的な攻撃に対し、国際社会では戦争犯罪にあたる可能性を指摘する声も出ている。

クドリツキー氏は攻撃によって「ウクライナの電力インフラ全体の約5割が損傷した」と語り、「特に火力、水力発電所が被害を受け、送配電システムも深刻な損害を受けた」と説明した。11月23日の攻撃では一時的に大規模停電(ブラックアウト)に陥ったとも明かした。

露軍による攻撃については「電力システムに最大限の被害を与えられるよう精密に計算されている」と語り、「ロシアの電力専門家の指導を受けているのは間違いない」と強調。その上で、協力する専門家も「戦争犯罪者だ」と批判した。ウクライナの電力システムが長年、ロシアやベラルーシのシステムに接続されていたことも、露側が情報を得られている背景にあると語った。

電力インフラの復旧作業は「スタッフ約1000人が70チームに分かれ、24時間態勢で実施している」とし、前線に近い地域などでは安全を守るため「軍や救助隊も同行している」という。ミサイル攻撃を受けた直後でも、「現場に入り次第、即座に作業を進めている」と語った。

ただ、「復旧に必要な機器や資材は可能な限り多く集めているが、露軍の攻撃が続くなか、完全にカバーすることは困難」と指摘。そのため、各国の企業から「発電機や送配電システムの機材などを数多く提供されている」といい、「われわれには今、国際社会の支援が不可欠」と訴えた。

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