2023年01月18日07時15分
日産自動車と仏自動車大手ルノーの資本関係見直し交渉で、ルノー首脳陣が今週末にも来日し、月内の決着を目指して最終調整に入ることが17日、分かった。ルノーが分社化して設立する電気自動車(EV)の新会社に対する日産の出資交渉もセットで行われているが、日産側が懸念していた知的財産の保護策に一定の進展が見られたことが背景。日産の悲願だった「不平等」な資本関係の修正とともに、両社がEVで世界に攻勢をかける準備が整いつつある。
ルノー首脳、今週末来日へ 日産への出資比率下げ、最終調整―交渉合意へ前進
次世代のコネクテッドカー(つながる車)社会の到来をにらみ、ルノーのEV新会社には米半導体大手クアルコムも出資する。さらに米グーグルと協業し、従来の自動車メーカー同士の枠組みにとどまらない広範な体制を構築する見通しだ。
知財を巡る協議では、20年以上にわたる日産とルノーの資本関係で共同開発した技術を、新興企業にどこまで開示するかが課題となっていた。技術流出は避けたい一方、「つながる車」にはクアルコムなどの高度な情報システムを組み込んだ半導体チップの性能が競争力を左右する。内田誠社長は昨年11月、「協業は自然な流れ。知財もビジネスの常識に沿ってしっかり話していく」と説明していた。
クアルコムとは、ソニーグループとホンダが共同出資するEV新会社も協業を決めた。ホンダの三部敏宏社長は「いかに精緻な情報システムを半導体に組み込めるかが非常に重要で、自動車メーカーが直接半導体メーカーと組む必要性が出てきた」と話す。
日産は16日夜に行った取締役らの協議で、ルノーとの知財分野も含めた交渉の方向性を大筋で了承。日産に対するルノーの出資比率を現在の43%から15%に引き下げ、対等な関係を取り戻す道筋が見えてきた。三菱自動車を加えた3社首脳は、26日をめどに定例会合を開き協議する。
ただ、ある社外取締役は「(知財の)中身の詳細はこれからだ」とも語り、共有する特許技術の使用をEV新会社で許諾する範囲など、具体的な中身を今後さらに詰める方針だ。
からの記事と詳細 ( 日産・ルノー、知財交渉が進展 EV新会社、「つながる車」で攻勢 - 時事通信ニュース )
https://ift.tt/JptzQsA
No comments:
Post a Comment