会社員や消防士などのアマ軍団チェコ「世界に驚きを発信」…９回逆転３ランで初勝利 - 読売新聞オンライン

　チェコ８―５中国（ＷＢＣ１次ラウンドＢ組＝１０日）――初出場のチェコが大会初勝利。１点を追う九回、ムジークが左越えに逆転３ランを放った。中国は救援陣が踏ん張れず、２連敗。

　米大リーグでのプレー経験があるチェコのソガードは大会前、「世界に驚きを発信できる」と語っていた。初出場の初戦で劇的な逆転勝利。チーム一丸となってその言葉を証明してみせた。

　七回に３点差を逆転され、１点を追う形で九回の攻撃を迎えた。一死から四球と二塁打で作った二、三塁の好機。ここで打席に立ったムジークが、救援したばかりの中国・朱権が投じた初球の浮いた変化球を迷いなく振り抜いた。打球が左翼ポール際へ吸い込まれると、ベンチから一斉に選手たちが飛び出した。

　チェコの選手の多くが会社員や消防士などのアマチュア選手で、ＷＢＣは「夢の舞台」と声をそろえる。試合中はベンチの最前列で身を乗り出すようにして応援し、「チームは家族。みんなが大喜びしているのを見て、本当にうれしかった」とムジーク。野球への純粋な思いをグラウンドで表現し、チェコ野球の歴史を塗り替えた。（崎田良介）

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