慢性疾患に伴う貧血/炎症性貧血(ACD/AI)の診断 ACDからAIへ変わりつつある病名 慢性疾患患者に出血などの明らかな原因が特定できない貧血がみられた場合、これまでは「慢性疾患に伴う貧血(ACD)」と呼ばれてきました。最近では、このような貧血が炎症性サイトカインの過剰により、血清中のヘプシジンが増加し、鉄の利用障害が起きることにより発症することが判明し、「炎症性貧血(AI)」と呼ばれるようになりました6, 7)。本項では、病名の移行期であるため、両者を併記した「慢性疾患に伴う貧血/炎症性貧血(ACD/AI)」を用います。 診断における最重要点 IDAの診断のところで述べたように、「ACD/AIをIDAと誤診した結果、無効な鉄剤が処方されるという事態を極力回避する」ことが最重要点です。 IDAとACDの鑑別(Overview 6=※) 典型的なIDAは、①血清鉄:減少、②血清フェリチン:減少、③TIBC:増加というパターンです。一方、典型的なACDでは、①血清鉄:減少、②血清フェリチン:正常~増加、③TIBC:減少となります。血清フェリチン値100 ng/mL以上の場合は、ACDと...
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