会社のなかで中高年女性社員はどう見られているのか。共同研究「中高年女性会社員の活躍に向けた現状と課題」調査報告書(※)をまとめた、定年後研究所所長の池口武志さんに聞きました。【聞き手・須藤孝】
◇ ◇ ◇
――企業も多様性を意識するようになっています。
池口氏 これまでは多様性というと女性でしたが、中高年も含めて考えるようになっています。「女性」と「中高年」が重なってきています。
――総合職、一般職に分けるやり方が、中高年女性の今の処遇にも影響しています。
◆変わってきています。転勤型と自宅通勤型で分けるところはまだ多いのですが、それもやめるようになっています。
「男性ならば会社の都合で転勤命令が出たら、全国どこにでも従うのは当たり前」という古い価値観は急速に消え始めています。「男性は全国転勤、文句を言うな。女性は自宅通勤」は、成り立たなくなっています。
大義名分というより、働く側の意識が変わっています。そうしなければ若い人が会社を辞めてしまいます。
確実に変わっている
――対応を迫られているということですか。
◆たとえばお客さんの半分は女性なのに経営会議は似たような格好をした男性ばかりでは、判断を誤ります。
ただし、今回の調査で企業担当者に話を聞きましたが、多くはキャリア担当は男性、ダイバーシティー担当は女性でした。過渡期なのでしょう。いずれはダイバーシティー担当も男性になる時代も来るのでしょうが、現状はこうです。
――中高年女性が会社に占める割合は増えていきます。
◆私は正直、今の中高年女性はふるいにかけられた後の人で、特に50代の…
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