一般ドライバーが自家用車を使い、有料で客を運ぶ「ライドシェア」が4月に始まります。都内では8日にも始まる見通しで、運転手不足に悩むタクシー会社では着々と準備が進みます。一方で、タクシー会社主体のものだけでは不十分という声もあります。
5日夜11時半すぎ、東京・渋谷。タクシー乗り場には、多くの人が並んでいました。この時間はまだそれほど待たずに乗車できますが、日付を越えると状況が変わります。
国土交通省の算出によると土曜日の午前0時~5時、東京23区などでは3人に1人がつかまらないということです。
会社員(38)は「飲み会の帰りとか、なかなか路上でタクシーつかまえにくいので…」。別の人は「新宿とか渋谷の方がつかまえにくいですね。駅がでっかい方が」と話しました。
このタクシードライバー不足の救世主となるのでしょうか。タクシー会社管理の下、一般ドライバーが自家用車を使って有料で客を運ぶライドシェアが4月から、東京・横浜・名古屋・京都で開始予定です。
東京では8日にも始まる見通しです。対象は23区・武蔵野市・三鷹市で、タクシーが不足しがちな平日の朝や週末の深夜・未明などに限られています。
月曜~金曜は午前7時~午前11時、金曜・土曜は午後4時~午後8時、土曜は午前0時~午前5時、日曜は午前10時~午後2時が対象です。
東京・江東区のタクシー会社「ロイヤルリムジン」では、ライドシェア参入に向けた準備が進みます。アルコール呼気チェックの機械30台や、車両に貼り付ける『自家用車活用事業』と書かれたステッカーを用意しました。
許可が下りれば来週にも一般ドライバーの採用を始めるという同社。採用サイト経由で54人から応募があり、平均年齢は38歳です。配車アプリからの応募を含めると100人以上になります。契約が決まれば自動車保険に入ってもらう準備も始めています。
――ドライバーは足りていないものですか?
ライドシェア担当者
「足りていない…足りている経営者さん、ほとんどいないと思います。これで業界の裾野が広がっていけばうれしい」
ロイヤルリムジンも提携しているのが、タクシー配車アプリを提供しているUber Japan。タクシー会社が運行管理するライドシェアのデモンストレーションを公開しました。
配車アプリからタクシーを依頼すると、タクシー車両ではない自家用車が配車されるようになります。利用者がアプリで目的地を入力すると、選べる車の中に「自家用タクシー」が表示されます。運賃はこの時点で決まり、乗車後にキャッシュレス決済で支払います。
実演ではタクシー会社側は画面越しに、一般ドライバーの免許証を確認しました。リモートで点呼やアルコールチェックを行ってから勤務が始まります。
いよいよ動き出すライドシェアですが、タクシー会社主体のものだけでは足りないといった声もあります。
大阪府・吉村知事
「今のライドシェアではまだまだ不十分なので。万博の期間中は自由な移動を確保するためにも、タクシーもライドシェアもある社会を認めてもらいたい」
吉村知事は、運行できる時間を限定しないなど、より柔軟な対応を要望しています。タクシー会社以外が運用するライドシェアの解禁について政府は、6月をめどに結論を出す方針です。
自治体単位でもライドシェア導入の動きがあります。神奈川・三浦市のドライバー講習には、飲食業界で働く人など3人が参加しました。この講習では、現役タクシードライバーが運転指導にあたります。
「道路交通法をしっかり守って、安全な運転に努めていただきたい」と呼びかける講師。時には「できてました? できてなかったよね? どう?」と厳しい言葉もかけていました。ライドシェアで気になるのは、やはり安全面です。
飲食業界で働くライドシェアドライバー志望
「ドライバーの仕事自体はやったことがないのでちょっと不安ではあったんですけど、勉強になりました」
ライドシェア解禁で、私たちの移動は大きく変わるのでしょうか?
(4月5日『news zero』より)
からの記事と詳細 ( 「ライドシェア」ついに解禁 “つかまらないタクシー”に救世主?…タクシー会社「裾野広がれば」 大阪・吉村知事は ... - 日テレNEWS )
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