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Thursday, May 9, 2024

ソニーなど複数陣営、電子漫画「めちゃコミ」運営会社買収検討-関係者 - ブルームバーグ

ソニーグループなど複数陣営が、 帝人の上場子会社で電子コミックサービス大手「 めちゃコミック」を運営する インフォコムの買収を検討していることが分かった。買収総額は最大で2000億円規模になる可能性がある。

  複数の関係者によると、インフォコム株を 約55%を保有する帝人は、持ち分全ての売却を目指しており、5月中旬に予定される2次入札には、ソニーG傘下のソニー・ミュージックエンタテインメントのほか、米投資ファンドの ブラックストーン KKRが応札するもよう。

  また、関係者の1人によれば、ファンドなどは帝人持ち分に加え、株式公開買い付け(TOB)によるインフォコム全株式の取得を想定しており、この場合、取得金額は2000億円規模になる可能性もあるという。別の関係者は、ソニーGは投資ファンドの インテグラルと連合で応札すると述べた。インフォコムの時価総額は現在約1600億円。

  電子コミック市場は「めちゃコミ」のほか、「LINEマンガ」、「コミックシーモア」などのサービスがスマートフォンアプリなどで普及。出版科学研究所の 調査によると、2023年の販売額は紙媒体の2倍超の4830億円に急拡大している。

  大手の一角である「めちゃコミ」買収は、アニメや音楽を手掛けるソニーGなどにとってメディアミックス拡大の好機となる。一方、帝人は中長期成長に向けた 経営戦略として、「非注力事業の選定・撤退」などを挙げていた。

  帝人、ブラックストーンの広報担当者はコメントを控えるとしている。ソニーG、KKRの広報担当者に連絡したが、それぞれコメントは得られていない。インテグラルの担当者にコメントを求めたが、営業時間外のため回答は得られなかった。

  ソニー・ミュージックエンタテインメントは音楽事業のほか、「 鬼滅の刃」の大ヒットを演出した企画製作会社 アニプレックスを持つ。ソニーGは日本のアニメを配信する米 クランチロールなども傘下に抱えており、インフォコムを買収すれば、作品プロモーションなどの点で相乗効果が期待できる。

  ファンド勢もコンテンツ事業に知見を持つ。ブラックストーンは米ウォルト・ディズニー元幹部らが設立した米 キャンドルメディアが傘下にあり、「ブロンディ」や「レッド・ホット・チリ・ペッパーズ」の楽曲カタログを所有する音楽特化型の英ファンドの買収合戦に 参加している。KKRは映画製作会社の米スカイダンス・メディアに 出資した。

  インフォコムは1983年に設立された日商岩井コンピュータシステムズが源流で、2001年に帝人子会社の帝人システムテクノロジーと合併した。電子コミック事業は子会社で手掛けており、収益面では情報システム事業を上回り、23年3月期の売上高は462億円と3分の2を占めた。

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