2020/02/14 05:23 ウェザーニュース
今日2月14日は令和最初のバレンタインデーですね。チョコレートを思いを寄せる男性に贈る「本命チョコ」に、仕方なく贈る「義理チョコ」、女性が女性に贈る「友チョコ」、さらには自分へのご褒美として自分で食べる「自分チョコ」など、日本のバレンタインデーはチョコレートが大活躍する日でもあります。
チョコレートの主な原料は、カカオ豆を発酵させ焙煎したカカオマスです。このカカオマスに特に健康効果があるため、健康面を考えると、カカオ分70%以上の「高カカオチョコレート」がおすすめです。
カカオの学名であるテオブロマカカオの「テオブロマ」は「神々の食べ物」の意味で、マヤ文明やアステカ文明では、カカオは神々に捧げられるほど大切なものでした。貴重品であるため、カカオ豆が通貨として使われた歴史もあります。
ポリフェノールは抗酸化物質で、私たちの体が錆び付くことを防いでくれます。ということは、アンチエイジングや美容の効果を期待できるということです。さらにポリフェノールには、血糖値や血圧を下げる効果も認められています。
これだけでも、高カカオチョコレートが優れた健康食品であることがわかるでしょう。しかし、高カカオチョコレートの健康効果はこれだけではないのです。
カカオのタンパク質であるカカオプロテインは分解されにくく、小腸では消化吸収されません。大腸まで届いて、便の素材になったり、腸内細菌のエサになったりします。その結果、腸の蠕動(ぜんどう)運動が活発になり、便通が改善することが期待されるのです。
カカオには食物繊維も豊富に含まれていることを考えると、腸内環境を整える効果はいっそう期待できそうです。
さらには、高カカオチョコレートを継続的に摂取すると、脳細胞を増やすために必要な栄養分(BDNFいう物質)が増えるという研究結果もあり、高カカオチョコレートが認知症予防に効果がある可能性があります。
適量と考えられる量は定まっていないようですが、「1日25g程度」を推奨している医学の専門家もいます。小分けタイプの高カカオチョコレートには、1枚(1個)5g程度のものもあります。このタイプで1日25g程度食べる場合は、1日に5枚ほど食べるのがよいことになります。
ただし、一気に25g食べるより、少しずつ食べるのがおすすめです。そのほうが効率的にチョコレートの栄養分を摂取できるからです。たとえば、5gの高カカオチョコレートを1日5枚食べるとすると、2枚、1枚、2枚など、数回に分けて食べるとよいでしょう。「チョコは一気に食べずに、チョコチョコ食べる」と覚えるとよいかもしれません。
単に食べるだけでなく、ホットコーヒーや温かい豆乳に入れて、溶かして飲むのもおすすめです。寒いこの時季、身も心も温まって、コーヒーや豆乳の栄養分も摂取できるでしょう。
バレンタインデーをきっかけに、高カカオチョコレートを健康の維持・改善に役立てることを考えてみてはどうでしょうか。
『糖尿病、肥満を解消 おいしい! 高カカオチョコ 健康レシピ』(監修/栗原毅、主婦の友インフォス)、『カカオでからだの劣化はとまる』(著者/井上浩義、世界文化社)、日本チョコレート・ココア協会HP(https://ift.tt/31PKV9I)
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February 14, 2020 at 03:23AM
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