少額資金で投資できる銘柄に対する個人投資家の関心は高い。ネット証券では顧客開拓のため、約定金額が低い取引の手数料を重点的に引き下げる傾向にあり、投資家は手数料を気にせずに売買が可能となっている。最低投資金額(株価×売買単位)が低位の銘柄は、同じ予算でも高株価の銘柄に比べ株数を多く購入できるほか、買い付けや売却の時期を分散できるなどのメリットがある。ただ、赤字決算や無配の企業が数多くあることには留意したい。
東証2部、新興企業では734社が最低投資金額10万円以下で購入できる。今回は、財務体質の安全性を見る指標の1つである「株主資本比率」に注目してみた。株主資本は株主からの払込金と、過年度からの利益の蓄積で構成される。負債とは異なり返済・支払を必要としない資金であるため、総資産に対する比率が高いほど財務の安定性が高いといわれている。また、割安株という観点から予想PER(株価収益率)が10倍を下回り、かつ理論上の解散価値であるPBR(株価純資産倍率)が1倍以下の銘柄に絞り込んだ。
下表は東証2部、ジャスダック銘柄を対象に、(1)最低投資金額が10万円以下、(2)株主資本比率が50%以上、(3)予想PERが10倍以下、(4)実績PBRが1倍以下――を条件に投資妙味が高まる21社を選び出し、最低投資金額の低い順に記した。(※最低投資金額、PER、PBRは4日現在)
なお、12月4日(金)に配信した「10万円以下で買える、財務健全・低PER・低PBR 【東証1部】編」も併せてご覧ください。
最低投資 株主資本 予想 実績
コード 銘柄名 市場 金額 比率 PER PBR
<1443> 技研HD 東2 28500 64.3 5.8 0.54
<2754> 東葛HD JQ 39700 67.4 8.2 0.43
<8298> ファミリー JQ 44500 57.3 5.5 0.35
<5956> トーソー 東2 49800 59.7 9.5 0.38
<3895> ハビックス JQ 50600 57.5 9.9 0.47
<5997> 協立エアテク JQ 58200 57.9 8.0 0.41
<2136> ヒップ JQ 61700 58.4 8.3 0.86
<5237> ノザワ 東2 68400 62.5 9.0 0.48
<9313> 丸八倉 東2 70000 58.0 9.9 0.43
<3440> 日創プロニ 東2 79100 76.3 9.6 0.54
<1828> 田辺工業 東2 80200 51.5 8.6 0.52
<7643> ダイイチ JQ 83300 64.6 8.3 0.76
<1770> 藤田エンジ JQ 84200 64.5 8.1 0.57
<6542> FCHD JQ 89500 52.4 7.5 0.89
<3435> サンコテクノ 東2 89700 74.3 9.1 0.56
<3892> 岡山製紙 JQ 89800 70.6 9.1 0.48
<4952> SDSバイオ 東2 92000 50.5 6.2 0.97
<3297> 東武住販 JQ 93700 58.3 9.0 0.80
<9028> ゼロ 東2 93900 58.3 6.8 0.61
<7539> アイナボHD JQ 95400 61.3 7.3 0.52
<5280> ヨシコン JQ 95600 51.0 5.3 0.35
※単位は、最低投資金額は円、株主資本比率が%、PER、PBRは倍。
※対象条件について、直近予想の「最終利益が経常利益の80%以上」の企業は、特別利益や税控除などにより一時的に最終利益がかさ上げされているケースが多いため、対象から除いた。
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December 06, 2020 at 02:00PM
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10万円以下で買える、財務健全・低PER・低PBR 21社【2部・新興】編 <割安株特集> - 株探ニュース
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