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Saturday, January 9, 2021

ほっこり味めぐり(5)白い「スペシャル」カレーショップ ガリバー(須崎市東古市町) - 高知新聞

白いとろろが掛かった「カツスペシャル」(写真はいずれも須崎市東古市町のカレーショップ ガリバー)

白いとろろが掛かった「カツスペシャル」(写真はいずれも須崎市東古市町のカレーショップ ガリバー)

山芋でまろやかに
 須崎市の味と言えば鍋焼きラーメンが有名だが、意外にもカレーを売りにした飲食店が多い。知られざる「カレーの街」なのだ。

 自家製はもちろん、激辛、マイルドな味わい、本場インド人シェフの店など、バリエーションは幅広い。カレー味の鍋焼きラーメンという変わり種メニューまで存在する。

こぢんまりとした店は、静かな路地裏にたたずんでいる

こぢんまりとした店は、静かな路地裏にたたずんでいる

 中でも、創業47年、市街地の路地裏にたたずむ「カレーショップ ガリバー」は、モーニングからにぎわう人気店。ランチのカレーは7種類。その中にあるのが「えびスペシャル」と「カツスペシャル」。スペシャル?

 注文を受けた店主の山本たえさん(71)は白い塊を手に取り、おろし金ですり始めた。山芋だ。とろろになった山芋を容器に移し、箸でかき混ぜてさらにとろみを出す。くぼみを付けて米を盛り、ルーを全体に回し掛ける。最後にとろろを掛け、スペシャルが出来上がった。

 36年前、辛さが苦手な人でもおいしく食べられようにと試し「いける」と採用。「驚く人もいますが、好きな人はすごく好き」と山本さん。まろやかでほっこりした、別の食べ物のような味わいだ。

 焼きカレーかスペシャルか迷っていた女性客に、とろろを入れた焼きカレーを作ったことも。客の名前を取った「なおこスペシャル」といった裏メニューなども数多い。できる限りの要望に応えてくれる、温かい店だ。(須崎支局・富尾和方)

 【メモ】えびスペシャル、カツスペシャルは各750円。営業は午前7時~午後2時で、土曜は午前10時まで。日祝定休。カレーは月―金の午前11時半から提供(600~750円、大盛り50円増し)。金曜は「カレーの日」で50円引き。東古市町6の13。電話0889・42・4717。

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