今年の桜は例年よりも早い開花となり、北海道以外の多くの地域ではすっかり花も散ってしまった今日この頃。しかし、コンビニやスーパーには「さくら味」の商品がまだまだ残っています。それにしても、このさくら味とはいったい何の味なのでしょうか? 今回の「現役東大生のサイエンス入門」ではそんな疑問に、科学(化学)的に答えていただきました。
日本の野生の桜は10種類
まずは日本の桜についてです。確認されている日本に咲く野生の桜は現在10種ですが、それらを基本として交配により数百種の桜が現在栽培品種として存在しています。その中でも現在日本で最も有名な栽培品種であるソメイヨシノは、日本に咲く桜の約8割を占めています。
実はこのソメイヨシノがクローンであるといった話をどこかで聞いたことがある人もいるのではないでしょうか? クローンとは全く同一の遺伝子組成をもつ生物集団のことですが、1995年に京大の研究者が全国のソメイヨシノの遺伝子を調べた結果、それらはすべて遺伝的に同一であるということが発見されました。
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春にはよくニュースで桜前線や開花予想といったものが見られますが、同じ条件下ではクローンであるソメイヨシノは一斉に開花するので、そういった予想も立てやすいというわけですね。
このソメイヨシノなどバラ科サクラ属の植物には、花粉と雌しべの遺伝子型が同じ組み合わせであるとき受精しないという「自家不和合性」と呼ばれる性質があります。よって花粉と雌しべの遺伝子型が全く同じになるクローンのソメイヨシノを増やすには、挿し木や接ぎ木などの手段しかないというわけです。
からの記事と詳細 ( 「さくら味」っていったい何の味? 実は意外なものにも添加されています(東京大学CAST) - 現代ビジネス )
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