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Tuesday, June 15, 2021

【ホームズ】世帯年収1,200万円だと住宅ローンはどのくらい組める? 共働きで利用する際の注意点も解説 | 住まいのお役立ち情報 - LIFULL HOME'S(ライフルホームズ)

厚生労働省の2019年度の調査(※)によれば、1世帯当たりの平均所得金額は全世帯対象で552万3,000円。もし、世帯年収が1,200万円だとすれば、平均を大きく上回る数値であることが分かります。

しかし、いくら年収の水準が高くても、住宅ローンを借りるうえで綿密な返済計画が重要であることは決して変わりません。

今回は世帯年収1,200万円で利用できる住宅ローンの限度額や、夫婦共同で住宅ローンを組む方法と注意点を解説します。

世帯年収1,200万円で自由に使えるお金

世帯年収1,200万円の家庭では、月々どのくらいの金額を住居費として使えるのでしょうか。ここでは、年収1,200万円世帯の可処分所得とともに詳しく見ていきましょう。

各種控除の有無、細かな手当の有無にもよるものの、一般的な給与所得者の場合、世帯年収1,200万円の手取り目安は900万円程度となります。

まずは、現在の家計や借入などを正確に把握したうえで、可処分所得のなかから住宅ローン返済に使える金額を設定することが大切です。

住居費として使える金額は、年収の25%以下が目安とされています。そのため、その金額をすべて住宅ローン返済にあてることを考慮した場合は、月々「25万円」が安定して返済を続けられる額だといえます。

ここからは、毎月25万円を返済することを想定して、実際にどのくらいの住宅ローンを組めるのか見ていきましょう。

住宅ローンのシミュレーションをする

LIFULL HOME’Sの「住宅ローンシミュレーター」では、「現在の年収」「毎月返済額」「自己資金」「年齢」「返済期間」「返済金利」に関する項目を入力するだけで、借入限度額の目安をシミュレーションすることができます。

今回は以下の条件をモデルケースにして、実際に借入額をシミュレーションしてみましょう。

  • 税込み世帯年収1,200万円
  • 毎月25万円を返済
  • 頭金なし
  • 年齢35歳
  • 返済金利は全期間固定金利1.5%
  • 返済期間20年、30年、35年の3パターンで試算

このケースで試算をすると、結果は以下の表のようになりました。返済期間35年に設定すれば、8,000万円以上の借入も可能となります。

返済期間

借入限度額の目安

20年

5,181万円

30年

7,244万円

35年

8,165万円

なお、今回のシミュレーションでは全期間固定金利である「フラット35」の最頻金利を基に金利の設定を行いました。実際には利用する住宅ローンによって金利が異なるため、実情に合わせて計算することが大切です。

審査金利とは、住宅ローン審査において利用される金利であり、滞納リスクなどを考慮して、実際よりも高く設定されるのが一般的です。そのため、審査通過を考えると、審査金利でも計算しておくといいでしょう。

先ほどのシミュレーションに基づいて、金利のみを「審査金利3%」に変更して計算し直すと、以下のような結果となります。

返済期間

借入限度額の目安

20年

4,508万円

30年

5,930万円

35年

6,496万円

このように、適用金利と審査金利では借入可能額に大きな違いが生まれるため、融資を受ける金融機関などに相談しながら金利設定を行うことも大切です。

夫婦で住宅ローンを組む

夫婦の収入を足し合わせる方法には「収入合算」と「ペアローン」がありますが、返済の責任や住宅ローン控除、団体信用生命保険(以下、団信)の適用などで違う点があります。

ここでは、まず収入合算契約の仕組みや特徴について見ていきましょう。

収入合算契約とは、夫婦の年収を足し合わせて住宅ローンを借り入れる契約のことです。大きなメリットは、どちらか一方の収入で審査を受ける場合と比べて、借入限度額の枠を広げることができる点にあります。

なお、収入合算契約には連帯債務連帯保証の2つの形態があり、それぞれ細かな仕組みが異なる点に注意が必要です。

連帯債務は、夫婦のどちらかを主たる債務者、もう一方を従たる債務者にして契約する方法です。

この形態では、「どちらも債務者となる」点が大きな特徴であり、夫婦それぞれが同程度の返済義務を負うこととなります。そのため、住宅ローン控除がどちらにも適用される点が大きなメリットです。

一方、団信の加入は主債務者に限られるのが一般的であり、その場合は従たる債務者が亡くなったり高度障がいを負ったりしたときでも保険の適用を受けられません。

団信の加入については、金融機関によっても取扱いが異なるため、事前に調べておくことが大切です。

連帯保証は、夫婦のどちらかが債務者となり、もう一方が連帯保証人となる契約形態を指します。

連帯債務との大きな違いは、「債務者がどちらか一方のみ」となる点にあり、連帯保証人は債務者が返済できなかったときに、代わりに返済を行う義務を負います。

この形態では、債務者が片方のみとなるため、住宅ローン控除が適用されるのも一方のみです。また、団信も主債務者のみの加入が原則です。

そのため、家計をメインに支えている人を債務者に設定しておくほうが、万が一の際のリスクを低く抑えることができます。

夫婦で住宅ローンのを組む

もうひとつの夫婦共同で住宅ローンを組む方法は「ペアローン」契約です。次に、ペアローンの仕組みと特徴について見ていきましょう。

収入合算契約は夫婦の収入を足し合わせて、「1本の住宅ローンを組む」契約形態です。それに対して、ペアローンは夫婦それぞれが住宅ローンを組むため、合計で「2本の住宅ローンを組む」こととなります。

たとえば、5,000万円の借り入れを行う際に、夫が3,000万円、妻が2,000万円の住宅ローンを1本ずつ組むといった方法です。

ペアローンの場合は、夫婦それぞれが主たる債務者となるため、どちらも住宅ローン控除を受けられる点がメリットとなります。また、団信もそれぞれが加入できるため、万が一のときのリスクを抑えることが可能です。

一方、2本の住宅ローンを組むため、手数料や抵当権設定登記費用などが2倍かかってしまう点がデメリットとなります。それぞれ異なる特徴を持っているため、世帯の実情に適したタイプを選択することが重要です。

夫婦で住宅ローンを組む

住宅ローンの返済計画を立てる際には、家計やライフプランの変化など、さまざまな面に目を向ける必要があります。

ここでは、夫婦共同で住宅ローンを組む際の注意点について「家計」と「返済プラン」の2つから詳しく紹介します。

共働きで現在の年収を維持している場合には、出産や子育てのために育休を取得したり、時短勤務などを行ったり、年収がダウンすることを想定し、ゆとりのある計画を立てる必要があります。

また、子育ての費用の変化にも目を向けておきましょう。特に、学習塾や私立の学校に通わせたいと考えている場合は、通常よりも多くの費用がかかるため、よりゆとりのある住宅ローン返済計画が求められます。

たとえば、文部科学省の調査(※)によれば、1年間の子ども1人当たりにかかる学習費の総額は、公立の小学校で平均「32万1,281円」であるのに対し、私立の小学校では「159万8,691円」と大きな開きがあります。

そのため、住宅ローンを組むタイミングで、将来の教育環境についても夫婦で話し合っておけると安心です。

(※)文部科学省「平成30年度子供の学習費調査の結果について

住宅ローンは高額な融資であるため、ちょっとした金利の違いが大きな金額の差を生み出します。特に、変動金利タイプを選ぶ際には、金利の変動リスクを想定して、借入限度額いっぱいまで利用しても問題がないかどうかを慎重に検討しましょう。

また、完済時年齢が定年後の場合には、定年後の返済計画も慎重に考える必要があります。将来に備えて、ゆとりのあるときに「繰り上げ返済」を行うのも効果的であるため、事前に仕組みを詳しく調べておくことも重要です。

LIFULL HOME’Sの「住まいの窓口」では、専門家の監修による講座を無料で受けられます。

住まいの建て方や建築会社選び、住宅ローンに関する基礎知識など、知っておきたい項目別に15種類の講座を無料で受講できるので、ご気軽に利用を検討してみてください。

特に、子育てに取組む夫婦世帯には「住宅ローンから進め方まで!『パパママ向け注文住宅講座』」がおすすめです。教育費を踏まえた住宅ローンの組み方や子育てしやすい家づくりのコツなど、知りたい情報を直接教えてもらえる良い機会となるでしょう。

住宅ローンを組む

  • 年収1,200万円の世帯で住居費にあてられる金額の目安は毎月25万円以下
  • 借入額のシミュレーションにはLIFULL HOME’Sの「住宅ローンシミュレーター」が便利
  • 試算する際には適用金利と審査金利の違いに注意する
  • 夫婦共同で住宅ローンを組む際には、収入合算とペアローンの違いを押さえておく
  • 出産や子育てによる家計の変化やライフプランを慎重に検討しながら返済計画を立てる

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