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Thursday, July 22, 2021

【コラム】社長が交代してもうまく行く会社づくり:第5回会社の仕組み化とは一体何か? - イノベーションズアイ

仕組み化、仕組みづくり、という言葉を耳にすることが増えてきました。たとえば、アイリスオーヤマの大山会長は、「仕組み至上主義の経営」をしてきたことで、社長が代わっても業績を伸ばすことができている、とおっしゃっていますし、無印良品がV字回復できた原因も、属人的な仕事のやり方を変え、仕組みに基づいて行うように変えたことが多いと言われています。

本コラムのテーマである、「社長が交代してもうまく行く会社づくり」のためには、実は仕組み化は必須と言えます。

私たちは日ごろ、会社の仕組みづくりをご支援しているのですが、今日は、この仕組みとは一体何か?をご紹介していきたいと思います。

仕組みとは?

仕組みというのは、“自社独自の再現性のある仕事の仕方”と言えます。

重要なのは「自社独自」と「再現性のある」という言葉です。

仕組みは自社の独自性があるほど競争優位につながり、会社としての強さにつながります。たとえば、優秀な人を採用する仕組み、成約率が高い営業の仕組み、理念を共有する仕組み等です。これらは各社ごとに独自のものであり、会社の業績に直結する大事な仕組みといえます。

次に、「再現性のある」ということ。創業ステージ、成長初期ステージの会社においては経営者の能力が非常に高いという理由で、会社が一気に成長することがあります。しかしそれはたまたま社長の能力が高いからできたのであって、再現性があるとは言えません。


社内にはすでに多くの仕組みがある

実は、仕組みづくりに取り組んでいない会社であっても、社内には多くの仕組みが存在します。それらの仕組みを分析し、より良い仕組みに変えることで、会社の業績アップや社内文化の改善につなげることができます。

あなたの会社の中にある仕組みは、大きく分けると4つに分類できます。


1.「意図的」に作った「良い仕組み」

たとえば、営業の成約率を高めるために、説明資料を改善したり、トークのスクリプトを変えることで、営業の仕組みが整っていきます。これは、成約率を高めようという意図をもって作られ、良い結果を出している仕組みと言えます。


2.「意図的」に作った「悪い仕組み」

逆に、意図的に作ったんだけど、いい結果が出ていない悪い仕組みもあります。以前、ご相談に来られた会社では、人事コンサルティング会社に依頼して人事制度を作ったんだけど、運用が大変で全く使えていない、という話がありました。本来は、社員の動機づけになるようにと思って人事の仕組みを作ろうと思ったわけですが、実態としては「悪い仕組み」になっているということです。この類の仕組みはうまく行っていない理由を分析し、良い仕組みに変えていくこと、または仕組み自体を無くすことが必要になります。


3.「勝手に」作られた「良い仕組み」

特に意図したわけではないんだけど、社内の慣習になっている「良い仕組み」もあります。これは長年経験した結果、社内の文化として定着したものです。この類の仕組みは、より再現性が高まるように、文書化し、さらに改善を続けていくことが大切でしょう。


4.「勝手に」作られた「悪い仕組み」

一番厄介なのが、このパターンです。たとえば、人を採用するものの、いつも早期に退職してしまう場合には、“人が辞めていく仕組み”が勝手にできてしまっていると言えます。なぜこれが厄介かというと、そもそも悪い仕組みが出来てしまっていることに気が付いていないケースがほとんどだからです。その悪い結果が出る状態が当たり前になってしまっており、それが問題であるとすら気が付いていないことが多いです。これに気が付くためには、外部のアドバイザーを付けるか、仕組みが整っている会社からの転入者の視点が必要になるでしょう。

以上、社内に存在する4つの仕組みをご紹介しました。ぜひ社内を見渡して、より良い結果が出る仕組みづくりに取り組まれてください。

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