
東京商工リサーチは2020年度に、官報に破産開始決定が掲載された法人(株式会社、有限会社、合同会社)と、社長個人を対象に「破産会社の社長破産率」を調査した。その結果、会社が破産すると約7割の社長も破産に追い込まれていることが判明した。 【数字で見る】破産会社の社長破産率 破産した5552社のうち、社長個人も破産したのは3789件で、破産会社の社長破産率は68.25%にのぼった。社長個人の破産開始決定の時期は、法人と同時が3445件で90.92%に達し、破産会社の社長の大半は、会社と同時に個人も破産開始決定を受けていた。 続いて破産会社で社長も個人破産した「社長破産会社」(銀行取引停止、民事再生法などの申請後、破産に切り替えた会社を除く3608件を対象)と、20年度の全倒産(負債1000万円以上)の構成比を「産業別」「原因別」「資本金別」で比較(比率差)した。
産業別
産業別で比較すると、建設業の社長破産率が高く、全倒産との比率差が2.09ポイントだった。設備投資が重く、社長個人の資産投下や担保提供が負担になっているものと推測される。 一方、サービス業他の比率は4.19ポイント低かった。対象から個人企業を除外したことから、小・零細規模で個人企業の多い飲食業などのサービス業他は比率が低下したとみられる。
原因別
次に原因別で比較すると、「販売不振」と「既往のシワ寄せ」の社長破産率が高かった。「販売不振」は、社長破産会社が2.34ポイント上回った。これは売り上げ低迷が長引き、資金調達や取引に際し、社長個人の保証を付けるケースが多かったものと考えられる。 また赤字累積の「既往のシワ寄せ」も0.6ポイント高く、販売不振と同様に破産するまで社長個人の資産を投下し、債務を膨らませながら事業継続を目指したようだ。なお連鎖倒産の「他社倒産の余波」は、今回の調査で同一社長の複数の会社破産を1社に集計したため、比率が低く出た。
資本金別
最後に資本金別で比較したところ、資本金1000万円以上5000万円未満が比率差が5.47ポイント低かった。5000万円以上1億円未満が1.8ポイント低く、1億円以上も0.64ポイント低かった。資本金が大きな会社ほど社長破産率が低く、資本金の少ない小・零細企業は比率が高かった。なお資本金別については20年度の全倒産のうち、1434社の個人企業他を除いて比較した。 東京商工リサーチは「破産会社の社長個人の破産を調査すると、金融機関の経営者保証の比率(6~7割)と近い結果になった。国は経営者保証の解除に向けた取り組みを進めているが、経営者保証を解除することで企業が必要な資金を調達できないことは避ける必要があり、企業に寄り添った議論が必要だ」とコメント。 長年続いた社長の個人保証を、急にすべて解除することは現実的に難しい。しかしコロナ禍が長期化し、資金が必要な企業が多いだけに、事業再生や廃業などの支援策を含め、緻密なハンドリングが求められる。
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