台湾の味とは何か?
その問いにとりつかれるように、詩人である著者は、飲食にまつわる散文を書き継いできた。その総集編とも呼ぶべき『味道福爾摩莎』に収録された160
沏仔麺、白斬鶏、鹹湯円、猪血湯、紅蟳米糕、爆肉、牛舌餅、排骨湯――エッセイの表題となる料理の名前を眺めていると、台湾を旅した日を思い出す。ガイドブック片手に、メニューを読み解き注文するだけでは、台湾を味わい尽くした気にはなれなかった。
本書には台湾の食文化の成り立ちや調理法、料理の地域性が
この本さえあれば、台湾で料理を食べずとも――と言いたいところだが、読めば読むほど、本書を手に台湾を巡りたくなる。著者の言葉を借りれば、「朝食を一度食べるだけではこの朝食天国に申し訳が立たない」だろう。川浩二訳。
からの記事と詳細 ( 『味の台湾』焦桐(ジアオトン)著(みすず書房) 3300円 - 読売新聞 )
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